歴史

南都文化研究組織第6回シンポジウム

激暑の中、奈良教育大学の職員会館をお借りして研究会。実はこの日は早朝に便意で目覚め、朝から下痢大魔神状態でキャンセルしようかとも思ったが、だんだん落ち着いてきたのでがんばって参加。プログラムは以下の通り: 「天狗の石合戦―神野山」久留島元(…

瓦鍾馗の研究

角南聡一郎さんより、ご恵贈いただきました。ありがとうございます。 角南聡一郎「瓦鍾馗の研究 ―研究史と現代―」(大阪大谷大学文化財学科『志学台考古』第8号、2008年3月) 歴史的な変遷からはじまって、「現代社会に瓦鍾馗というモノがどのように持続して…

平安京右京二条三坊八町の祭祀土坑

高橋克壽先生よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。 花園大学考古学研究室「〈図版解説〉平安京右京二条三坊八町の祭祀土坑」(季刊『古代文化』第60巻第1号、2008年6月)

礼拝威力、自然造仏

北條さんより、以下の論文をご恵贈頂きました。ありがとうございます。 北條勝貴「礼拝威力、自然造仏 ―『三宝絵』所収「長谷寺縁起」の生成と東アジア的言説空間―」(早島有毅編『親鸞門流の世界 ―絵画と文献からの再検討―』、法蔵館、2008年6月) 親鸞門流…

へうげもの

昨日、「キリシタンの見た京都」という題でしゃべるために浜松〜静岡を巡業したのだが、その際、機会があったらネタにしようと思って『へうげもの』を持っていった。古田織部のマンガである。へうげもの(1) (モーニングKC (1487))作者: 山田芳裕出版社/メ…

Victoria: Veni creator spiritus

今度の土曜日は、京都学講座*1でしゃべるために静岡まで出張する。今回は「キリシタンの見た京都」というお題でえっちらおっちら準備しているのだが、講座の中で音楽をかけてみようかとふと思いつく。1605年に長崎で出版された典礼書『サカラメンタ提要』Man…

岡山県新見市の玄賓僧都伝説

原田信之先生よりご恵贈頂きました。ありがとうございます。 原田信之「岡山県新見市の玄賓僧都伝説」(『新見公立短期大学紀要』第28巻、2007) 平安初期の法相宗の高僧である玄賓の研究の一環として、彼が隠棲した現在の新見市に残る伝承を調査したもの。…

歴史家の散歩道

いつも知的な刺激を頂いている北條勝貴さんから、ご恵贈頂きました。歴史家の散歩道作者: 上智大学文学部史学科出版社/メーカー: ぎょうせい発売日: 2008/03/29メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る上智大学史学科の教員による…

五姓各別説と観音の夢

一昨年の一月に口頭発表したものが、ようやく活字になった。ご笑覧下さい(下書きベースのものはアップ済み)。 師茂樹「五姓各別説と観音の夢 ―『日本霊異記』下巻第三十八縁の読解の試み」(『佛教史學研究』第50巻第2号、2008年3月、pp. 30-52) 改めて読…

前聞紀 付通玄寺志

衣川賢次先生よりご恵贈頂きました。ありがとうございます。 小林承鐡『前聞紀 付通玄寺志』(慈済院、2008年4月)

写真集 市電が走った京の街

廣庭基介先生より、すばらしい写真集をご恵贈いただきました。ありがとうございます。 廣庭基介『写真集 市電が走った京の街 ―ワンマンカー時代を中心として―』(2004年) 京都歴たかだか6年ちょいの私にとって、市電のあった風景は写真で見ることしかできま…

方法論懇話会2008年3月例会

Information: 方法論懇話会 Colloquia on Methodology現在、自称「活動休止中」の方法論懇話会ですが、Ver. 2.0に向けてゆるゆると動いていたりします。皆様の参加を歓迎します。おかげさまで無事(って言い方も変だな)終了しました。 場所 花園大学・対雲…

次男坊たちの江戸時代 公家社会の〈厄介者〉

4月から花園大学に来て頂く松田敬之先生*1にご恵贈頂きました。ありがとうございます。次男坊たちの江戸時代―公家社会の“厄介者” (歴史文化ライブラリー)作者: 松田敬之出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2007/12メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を…

腰掛石考 ―伝承とモノの間―

昨日、元興寺文化財研究所で開催された南都文化研究組織第5回シンポジウムでは、いろいろな発表があってたいへん勉強になったが、中でも角南聡一郎さん(会場を貸していただきありがとうございました)の「腰掛石考 ―伝承とモノの間―」からは、知的な刺激を…

比蘇自然智再考

昨日、元興寺文化財研究所で開催された南都文化研究組織第5回シンポジウムで、「比蘇自然智再考」と題して発表してきた。前のエントリ(http://moroshigeki.hateblo.jp/entry/20080131/1201780761)で触れたことでもあるので、以下、レジュメ抄録(一部追加…

唐代天台仏教復興運動研究序説―荊渓湛然とその『止観輔行伝弘決』

唐代天台仏教復興運動研究序説―荊渓湛然とその『止観輔行伝弘決』作者: 池麗梅出版社/メーカー: 大蔵出版発売日: 2008/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見るをご恵贈頂きました。ありがとうございます。博士論文を出版された…

文徳天皇陵と保田與重郎邸

ちびを幼稚園に送った帰りに、前から気になっていた文徳天皇陵に参拝してみた。今住んでいるところの周辺には、天皇や皇族の陵墓がやたらたくさんある*1。天皇陵だけでも、通勤・通学路あるいは散歩程度で行けるところに、文徳、光孝、宇多、村上、円融、一…

9世紀の地鎮祭?

花園大学 発掘日誌: 地鎮跡か??にある通り、花園大学の新校舎建築予定地の発掘現場で地鎮祭の跡と思われる遺構が発掘された。これまで、現場の写真を撮ったりする関係もあり(id:moroshigeki:20080125:1201271681)この調査には関心を払ってきたつもりだが…

ボクシングはなぜ合法化されたのか

ボクシングはなぜ合法化されたのか―英国スポーツの近代史作者: 松井良明出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/04メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見る最初、書店で手に取ったときは、「プロレス史研究の一助になれば」程度の軽…

武士道考―喧嘩・敵討・無礼討ち―(([asin:4047021350:detail]))

実証主義って、いいもんですねぇ。すごく勉強になります。って言うか、単に史料に書かれた「ナマ」の暴力に萌えているだけなのかも (^_^;; そもそも、「武士はかくあるべき」と主張された武士道論は、理想的武士の姿を描いたものである。民主主義の思想が唱…

『北の文庫』第46号

廣庭基介先生よりご恵贈頂く。ありがとうございます。貸本屋(特に高円寺の大竹文庫)に関する記事満載で興味深い。右の図は大竹文庫作成の昭和49年の「現代人気作家・マンガ家番付」。梶原一騎先生の地位が意外に低く、ちばてつや(『あしたのジョー』は梶…

中世京都の被差別民空間 ―清水坂と鳥部野―

花園大学人権教育研究センターの定例研究会に初めて参加する。お題は山田邦和先生の「中世京都の被差別民空間 ―清水坂と鳥部野―」である。実はこのネタは、最近興味を持って調べているネタ(先日ちょこっと書いた中世における僧兵*1や武芸者の発生とその宗教…

僧兵たちの平安京

SBS学苑 浜松校とサールナートホールでの京都学講座で一席ぶつために、6時半に家を出る。レジュメとかの準備のためにほとんど寝てないので、体温が上がらず、めちゃめちゃ寒い(と思ったら気温が2度ぐらいだったらしい)。霜がおりてる。うう。お題は「僧兵…

佛教史学会第58回学術大会

佛教史学会第58回学術大会は、裏方として足りないレジュメをコピーしたりしてたので、大隅和雄先生の講演以外は何一つ聞けなかった(涙)。橘堂晃一氏の「ウイグル語訳『観弥勒上生兜率天経賛』について」、牧伸行氏の「『続日本紀』と道鏡」、宮崎泉さんの…

鳳翔学叢

平等院ミュージアム鳳翔館より『鳳翔学叢』第1〜3輯を送っていただきました。ありがとうございます。歴史学、仏教学、文化財科学、保存科学、人文情報学(情報歴史学)など、私が関心のある領域にかなり重なっている雑誌です。情報歴史学的には、 坂口修一「…

吉野山巡り

前日、夜中の2時、3時まで酒を呑み呑みだべっていたので(まあ、学生にとっては勉強って感じだったけど)、この日は少し遅めのスタート(でも朝ご飯はがっつり三杯)。吉野山は、蔵王権現ご開帳のため一部交通規制がかかっていたので、徒歩で桜本坊、喜蔵院…

[[金峰山寺]]詣で

朝10時に大学集合。福島先生主催の美術史研究会にお供して、吉野山の金峰山寺で特別開帳される蔵王権現をお参りに行くのである。京都南インターから名神→近畿道→南阪奈道と行けば、一時間半ぐらいでそこはもう奈良県南部の入口…のはずが、南阪奈道の出口あた…

姫神様に願いを

姫神さまに願いを (姫神さまに願いをシリーズ) (コバルト文庫)作者: 藤原眞莉,鳴海ゆき出版社/メーカー: 集英社発売日: 1998/09/03メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る天台密教ネタのラノベと聞けば、大学時代に『金剛頂経疏』を…

台北4日目

27日の研究会に引き続き、28日の午前はエクスカーションで故宮博物院へ。ひさしぶりの故宮博物院は、すっかり改装されきれいになっていたが、ちょっと薄味な感じがした。午後は中央研究院の歴史語言研究所を訪問し、現在、台湾が国家をあげてやっているデジ…

釈尊の奪い合い?

佛教史学会の例会が花園大学であった。来月20日に佛教史学会の大会・総会が本学で開催されるので、その下見も兼ねての例会の開催である。今日の例会の発表者は北條竜士さんで、題目は「『悲華経』と浄土教」。『悲華経』については全然知らなかったので、阿…