哲学・思想・宗教

『AIブディズム』目次

2021年に韓国で出版された、海印寺の보일スニム著『AI부디즘[AIブディズム]』について、日本語ではほとんど情報がない状態なので、目次をざっと訳してみる。誤訳があったらご指摘いただきたい。book.mk.co.kr プロローグ 4 「AIブディズム」について 14 第…

大谷大学博物館 開館20周年記念 2023年度特別展 宗祖親鸞聖人誕生850年・立教開宗800年記念 「古典籍の魅力 2023」

2023年10月18日、東国大学校の金天鶴先生といっしょに見てきました。 www.otani.ac.jp

「菩薩地」の現代語訳

『瑜伽師地論』菩薩地には、現代語訳がかなりの割合で存在するので、簡単にまとめておく。間違いがあったらご指摘ください。 初持瑜伽処 種姓品第一 相馬一意「梵文和訳「菩薩地」(1): 種姓の章, 発心の章」(『佛教學研究』(42), 1-26, 1986) 発心品第二 …

KESARI/ケサリ

今年はあまり映画を見られなかったが、この映画は見ることができた。 kesari-movie.com 映画としてもおもしろかったが、シク教徒のことは勉強不足であったため、勉強になった。

김영석 キム・ヨンソク『아비달마부파의 성립과 주장(アビダルマ部派の成立と主張)』(CIR、2018/02)目次 日本語訳

第一篇 アビダルマ部派解説書の概観 I アビダルマ部派解説書の位相と価値 1. アビダルマ論蔵とアビダルマ部派解説書 2. アビダルマ部派解説書の価値と限界 3. アビダルマ部派解説書の先行研究 II 3種のアビダルマ部派解説書の著者と構成 1. Samayabhedoparac…

元暁生誕1400周年記念国際学術大会「21世紀元暁学の意味と展望―元曉撰述文献の系譜学的省察」の記事

来月ソウルで発表する国際会議のことがニュースに出ていたので、該当箇所だけ和訳してみた。 www.beopbo.com 第二の学術大会は韓国で開かれる。東国大が主催し、5月19〜20日、「21世紀元暁学の意味と展望―元曉撰述文献の系譜学的省察」がテーマで、合計14人…

これまでの海外の学会 201609

前に書いたこれまでの海外の学会 - moroshigeki's blogが個人的に便利だったので、アップデートしておく。 Electronic Buddhist Text Initiative, 1999 Taiwan Meeting(1999年1月18-21日、台湾:中央研究院) 師茂樹「第5回EBTI報告」(『人文学と情報処理…

言語論的転回後の仏教学は可能か

(Twitterで連続投稿したのだが、つながりが変になって読みにくくなったので、若干修正の上ブログに再掲。ブログは超久しぶり。) 日本印度学仏教学会第67回学術大会の午後は、パネル発表「インド仏教研究の未来―ポスト平川彰時代の仏教学のゆくえ」を聞いた…

新編国訳成唯識論

新刊書籍〜仏教書専門書店・中山書房仏書林〜仏教初心者から上級者まであらゆる仏教書を取り揃えております 新刊書籍〜仏教書専門書店・中山書房仏書林〜仏教初心者から上級者まであらゆる仏教書を取り揃えております 大学院の先輩の橘川智昭さんからご恵贈…

「金山寺と韓国の唯識思想」学術セミナー

4月17〜20日、「금산사와 한국의 유식사상」학술세미나(「金山寺と韓国の唯識思想」学術セミナー)に参加してきた。すでにニュースにもなっているが(미륵도량 금산사 알고 보니 유식이 먼저 :: 불교중심 불교닷컴)、簡単にご報告。 概要 テーマ : 「金山寺…

これまでの海外の学会

思うところあって、これまで参加してきた海外の学会をまとめてみた(師 茂樹 - 研究者 - ReaD & Researchmap等ですでに公開されている情報ではあるが)。海外なのに日本語で発表しているのも何回かある(逆に日本での発表なのに英語で発表している場合は除い…

言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

冬休み息抜き読書は続く。言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学 (中公新書)作者: 野矢茂樹,西村義樹出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/06/24メディア: 新書この商品を含むブログ (20件) を見る認知言語学の入門書。生成文法との対比で書かれていて…

荒天の武学

冬休みに入ったので、軽めの新書を読みたかったのである。荒天の武学 (集英社新書)作者: 内田樹,光岡英稔出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/12/14メディア: 新書購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (20件) を見る東南アジアやハワイの武的環境…

井筒俊彦の「深層意識的言語哲学」をめぐって

『サンガジャパン』Vol. 13に「井筒俊彦の「深層意識的言語哲学」をめぐって」という小文を寄稿しました。特集の中で思いっきり浮いている気がしますが、ご笑覧頂ければ幸いです。 サンガジャパン Vol.13(2013Spring)作者: 橋爪大三郎,中村圭志,石飛道子,師…

最近読んだ本

春休み、という名称からは程遠い忙しい毎日ではあるが(そもそも大学教員にとって、長期休暇期間は繁忙期なのである)、それでも充電をしておかなければと思い、積読本を少しずつ消化している。最近読んだ仕事に直接関係がない本は、以下のとおり:社会を変…

世界の心霊写真

夏ということで、ちびたちを恐怖のどん底に叩き落とすために購入したが、あまり怖くなかった (^_^;) 世界の心霊写真 ~カメラがとらえた幽霊たち、その歴史と真偽作者: メルヴィン・ウィリン,木原浩勝,小林真里出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2012/08/09メデ…

からだの文化―修行と身体像

2年前のイベント(仏教の修行マニュアルに見る「身体」イメージ - moroshigeki's blog)でしゃべったことが、本になりました。 からだの文化―修行と身体像作者: 夏目房之介,李保華,大地宏子,野村英登,師茂樹出版社/メーカー: 五曜書房発売日: 2012/07/04メデ…

祖師映画を観たい

ウド鈴木が若干不安な映画『一遍上人』が公開間近ということで、これまでやろうやろうと思ってやっていない、仏教の祖師をテーマにした(日本)映画の絨毯爆撃を、また最近やりたくなってきている。 一遍上人 映画公式ウェブサイト やっぱ釈尊から: 釈迦 [D…

サンタクロース東方起源説をめぐって - Togetter

最近全然ブログを更新しなくなってますが、Twitterではいろいろつぶやいておるのですよ: サンタクロース東方起源説をめぐって - Togetter

奈良仏教と密教

根本誠二『奈良仏教と密教』を斜め読みだん。Twitterで少し感想を書いたが、ここにも書いておく。奈良仏教と密教作者: 根本誠二出版社/メーカー: 高志書院発売日: 2011/10メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る奈良仏教に対して…

北條勝貴さんからいろいろ頂きました。

いつもいろいろ刺激を頂いている北條勝貴さんから、論文抜刷を多数送って頂きました。いつもありがとうございます! 北條勝貴「鎌足の武をめぐる構築と忘却 ―〈太公兵法〉の言説史―」(篠川賢・増尾伸一郎編『藤氏家伝を読む』、吉川弘文館、2010年12月) 北…

聖地と聖人の東西 起源はいかに語られるか

北條勝貴さんよりご恵贈頂きました。ありがとうございます。聖地と聖人の東西 起源はいかに語られるか作者: 藤巻和宏 編出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2011/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る『縁起の東西 聖人・奇跡・巡礼 (アジ…

最後の遣唐使

ざっと読んだ。最後の遣唐使 (講談社学術文庫)作者: 佐伯有清出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/11/08メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (6件) を見る全体的には『続日本後紀』と『入唐求法巡礼行記』の「最後の遣唐使」の箇所を時間順に…

法然上人八百回忌 特別展覧会「法然 生涯と美術」

観仏信仰を研究している人間としては、観に行かなければならない展覧会ですよ。 法然上人八百回忌 特別展覧会「法然 生涯と美術」/京都国立博物館【東山七条】/平成23(2011)年3月26日(土)〜5月8日(日) 平日に行ったのだが、それでもけっこう混んでいた。国…

京都の律宗寺院

ここ数年、毎年2回ずつ行っている、花園大学プレゼンツの浜松・静岡での京都学講座に、今日もまた行ってきた。本当は仏教史学会の4月特別例会シンポジウム「最澄をめぐる諸問題―平安仏教史研究の課題として―」に行きたかったのだが、問答無用でスケジュール…

ブッダ最後の旅

震災の情報に目を奪われて心身が疲れきっているときに、何気なく手を伸ばしたら一気に読んでしまった。ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)作者: 中村元出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/06/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 28回この商…

占察善惡業報經講記(修訂版)隨書附贈HIPS材質的占察輪與修行手冊

台湾で出版されている『占察経』の講義録なのだが、なんと実際に占いをするためのサイコロ(木輪)付き! 夢參老和尚 主講・吳碧濤 整理『占察善惡業報經講記《修訂版》』(方廣文化事業有限公司、2004年2月、ISBN:957945177X) 残念ながら経典に書かれてい…

最近読んでいる(いた)本

うーむ、すっかりブログがご無沙汰になってしまっている…(かと言って、Twitter(http://twitter.com/#!/moroshigeki)に積極的というわけでもない…)。ともあれ、最近読んでいる(いた)本を列挙しておこう。 順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: グレッ…

唯識入門

以前読んだときはあまり印象に残らなかったけど、今回改めて読んでみたら、いろいろと発見があった。唯識入門作者: 高崎直道出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2003/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (10件) を見る半分ぐらいが『中辺分別論』をベース…

入門 哲学としての仏教

竹村牧男先生だけに期待したのだが、ちょっとがっかり。入門 哲学としての仏教 (講談社現代新書)作者: 竹村牧男出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/17メディア: 新書購入: 6人 クリック: 92回この商品を含むブログ (25件) を見る本書はその名のとおり仏…