Emoji修正案、その後

A Proposal to Revise a Part of Emoticons in PDAM 8 (N3711) - もろ式: 読書日記で「せっかくがんばったんですから、何とか採用されるといいなぁ」と書いた件ですが、小形さんがその後の展開についてレポートをあげてくださってます。

N3711提出以後は、会議が東京で開催されたこと、うちの家族がインフルエンザを発症したことなどから、全くと言っていいほど、協力できていません(申し訳ないです)。ですので、小形さんは「5人」と書いて下さってますが、私はほとんど数に入っていません (^_^;;

ただ、残り4人の議論をそばで見ることができたので、個人的にはたいへん有益でありました。特に今回は、絵文字の持つsemanticsの問題が大きな論点のひとつだったわけですが(たとえば、眠ってる顔のsemanticsを表現するために鼻ちょうちんはいるか?とか)、そもそもUnicodeにおいてsemanticsという用語が何を指しているのか、という問題が浮かび上がってきたように思います。semanticsとは、単純に日本語にあてはめれば「意味」みたいな意味ですので、鼻ちょうちんがあろうがなかろうが寝てる顔は寝てる顔だろ、という議論になるでしょう。しかし、Unicodeにおけるsemanticsは「意味」という言葉ではくくることができないものです。たとえば、「藝」由来の「芸」と、ウンと呼ぶ「芸」は、同じコードポイントを与えられているという点で、Unicode的には同じsemanticsということになりますし、逆に「土」と「圡」(たとえがよくないかな)は違うsemanticsということになります。このような場合、semanticsを「意味」と理解するのは困難です。このへんはsemanticsという用語の用例を、Unicode的な文脈の中でできるだけ広く拾い集めて検討する、というような、地味な作業が必要かもしれません(うまくまとまったら、次の文字研究会ででも発表しようかな)。

それはともかく、諸々含めて小形さんを中心としたチームの皆さんに感謝です。