仮面ライダーファンというのは

mixi仮面ライダーキバのコミュで、ファンの方々の書き込みなんぞを見ていると思うのだが…

  • 過去の平成ライダーと似たような設定が出てくると「オルフェノクかと思ったwww」「今日の健吾は矢車さんみたいだった(笑)」みたいなことを言う人が大発生する。“仮面ライダー”なんだから似てたっていいじゃんと思うのだが、どうなんだろう。
  • そうかと思えば、過去にない独自な展開になったりすると、「こんなの仮面ライダーじゃない」とか言う人が大発生する。あんたに“仮面ライダー認定権”なんてあるのか?と思ったりする。
  • しかも、ちょっとでもストーリーや設定にほころびがあったりすると、「井上敏樹だし」ということになる。脚本家が重要なのはわかるが、もっと様々な要因があると思うんだが、どうなんだろう。

皆、“起源”や“ヒール”が好きなんだなぁ。神話作用ってやつだろうか。

以前も引いたことがあるが*1千野帽子さんのジャンル論の一節をもう一度引いておこう。

ジャンルという制度は、商業モデルを支えるし、同時に好尚の基準をも作ります(ここで言う好尚とは嗜好と流行の両方の意味)。商業の制度が好尚にフィードバックして、好尚が拡大再生産されます。つまりまず制度ができ、そのあとに理念が遡って作られる。だから商業ジャンルというものは「気がついたらもうある」ものです。〈つねにすでに〉あるものなのです。二回目はニューアカっぽく言ってみたよ。(千野帽子「少年探偵団は二度死ぬ。―ジャンルを語ろうとして」, p. 97)

以前、トピックの書き込みの森の中に(本当かどうかわからないが)自称スタッフの人が降臨して、「仮面ライダーは教育番組として作ってます」と書き込んだのを見たことがある。私はこれを見て、自分の中の仮面ライダー観とのギャップに衝撃を受けた記憶があるが、トピック的にはスルーされていた(私だけでもからんでおけばよかった)。

*1:http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20070820/1187610275