千野帽子さん*1が「傑作」と評する『宮澤賢治殺人事件』を(珍しく)一気読みで読了。「当〜然」とか「フム、読者よ」とか「ファッショ」みたいな懐かし目の文体なのに、読ませる力はすごい。
- 作者: 吉田司
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/01
- メディア: 文庫
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宮澤賢治の社会的・政治的・思想的コンテクストを徹底的に*2洗い出し、それによって作品を解釈するという手法は、『ウィトゲンシュタインのウィーン』を思い起こさせる。となると、ラカプラによる『ウィトゲンシュタインのウィーン』批判*3も思い起こしてしまうのは、思想史研究をしている者の業だろうか。
- 作者: スティーヴントゥールミン,アラン・S.ジャニク,Stephen E. Toulmin,Allan S. Janik,藤村龍雄
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/03
- メディア: 単行本
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