観音正寺の磨崖仏

最近、磨崖仏がマイブームである。新聞に、観音正寺の磨崖仏がこの11月だけ公開されると載っていたので、時間がないのに無理矢理見に行くことにする。このお寺は、近江六角氏の居城があったところである。 時間がなかったので、新快速にゆられて能登川駅に着いたら、すぐにタクシーに飛び乗る。能登川駅から山上の駐車場までは車で15分ぐらいだが、それ以外の交通手段だとものすごい時間がかかるので仕方がない。紅葉をながめながら、タクシーで行けるところまで行ってもらい、そこで待っててもらうことにする。

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山上駐車場からは徒歩である。目指すは「奥の院」というところだが、なぜか境内より手前に入り口があった。しかし、登りはかなり急勾配で、ロープがたらされている。しかも「充分な安全対策はしてません」なんて書いてある。こりゃ大変だと思いながら登ると、まず「風神雷神窟」というのがあった。さらに登るとお目当ての磨崖仏があるお堂に(けっこうあっさり着いた)。この磨崖仏は、戦前は普通に見せていたそうなのだが、磨滅がひどく戦後はお堂で保護して見せていなかったそうである。実際、お堂から覗き込んでみても、かなり線が薄くなっていて、かなり見えづらい。 一通り写真を撮ったりしたあと、大急ぎでタクシーのところに戻る。結局、本堂などを参拝する時間はなかった(涙)。今度、じっくりお参りしたいものである。電車に飛び乗り、授業をするために大学へ。かなり慌ただしい旅だったが、収穫は少なくなかった。例えば、深読みすれば、風神雷神窟の先に磨崖仏があるともとれることから、異界の入り口→値仏という観仏信仰のパターンにはまっているようにも思われ興味深い、等々。ここでかつてどのような修行が行われたのか、機会があれば調べてみたいと思う。