読んだ。
ドラゴンの系譜―中国の秘密結社 (Fukutake books (6))
- 作者: 海野弘
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1989/04
- メディア: 単行本
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古代〜近代の中国の秘密結社についてざくっと概観した本。古代と言っても、墨家って秘密結社っぽいよね、みたいな、そんな話が多い(確かに墨家は武闘派だし、兼愛とか説くので、そう言われてみるとそんな気もするが)。いずれにせよ、やはりメインは明以降ということになる。武術、民間信仰、革命期の宗教団体の活動など、中国の秘密結社は現在の私の関心に重なるものが多いが、まったく不案内なので、参考文献なども含めて勉強になる。
少林寺拳法の開祖は、日中戦争のときに秘密結社相手の特殊な任務についており、そのなかで各地の秘密結社が伝える拳技も習ったという。ということで、私は現在、中国の秘密結社について興味を持っており、とりあえずざっと眺めてみようということでこの本を読んだわけであるが、何のことはない本書の中に開祖の話が出ていた(p. 175)。ただ、筆者が図書館で調べたというその内容は、開祖が書いた少林寺拳法の本だったらどこでも書いてあるようなことばかりである。まあ、新書的な本書に、細かい論述とかを求めるのは野暮というものである。ここを手がかりにちびちび調べていこう。