読み始めたのは震災前で、ようやくこの間最新刊までたどり着いた。
- 作者: 花沢健吾
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: コミック
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最初に読んだ時から既視感が拭えなかった。コンプレックスとかトラウマとかを抱えた主人公のよくある日常が、全国(世界)規模でじわじわと崩壊していく、というマンガや小説は、思えばこれまで繰り返し繰り返し読んできたような気がする。「忠臣蔵」とかの定番時代劇以上に、私たちの世代の必修科目になってきたような感じである(この手の物語って、日本に特有なのかな?外国でもよくあるのかな?)。
もちろん、だからと言って、このマンガがつまらないわけではない。むしろ、既視感=定型を踏まえた上での工夫がおもしろかったりする。ここまで主人公は言い訳を重ね、狼狽え、逡巡しながら逃げているだけだったが、5巻の最後で表情が少し変わってきたような気もする。今後が楽しみである。