「聖徳太子」の誕生(([asin:4642054650:detail]))

id:moroshigeki:20070315:1173924258で書いた「五姓各別説と観音の夢」は、結局適当に体裁を整えて投稿してしまった(どちらかというと放出に近いが)。北條さんが仮定された有機交流電燈 仏教史学会1月例会で言っている〈表象をめぐる闘争〉については脚注や結論部分でちょこっと触れるだけにとどまったが、何となくできそうな気がしてきた。それなりにまとまってくるのは、まだまだ先の話だとは思うが。

で、手始めに大山誠一氏の「聖徳太子は虚構だった」シリーズを読み始める…が、途中で投げ出してしまう。なんていうか、チューニングが合わないというか。大山氏の議論はわかる(もうだいぶ時間が経過しているし)のだが、「これがおかしいことは素人でもわかる」みたいな書き方は、研究史の否定じゃないかな、と。大山氏自身が巨人の肩に乗っているはずなのに、それを隠蔽して摘発しているような、そんな印象が。単なる印象なのでしょうが。

しばらくして史料とかが蓄積してきたら、ちゃんと読むことにしよう。