『サンガジャパン』Vol. 13に「井筒俊彦の「深層意識的言語哲学」をめぐって」という小文を寄稿しました。特集の中で思いっきり浮いている気がしますが、ご笑覧頂ければ幸いです。
- 作者: 橋爪大三郎,中村圭志,石飛道子,師茂樹,ネルケ無方,藤本晃,ティク・ナット・ハン,プラユキ・ナラテボー,田口ランディ×本多弘之,アルボムッレ・スマナサーラ
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2013/03/25
- メディア: 単行本
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内容としては、よく仏教などで言われる「言葉を超えた世界」みたいなものって、あまりちゃんと考えられてないよね、みたいな話です。分析対象としては、井筒俊彦先生の名著『意識と本質』を使っています。
- 作者: 井筒俊彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1991/08/08
- メディア: 文庫
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井筒先生は「絶対無分節」の説明のために「言語アラヤ識」という独特の用語を用いるわけですが、私としては逆に「絶対無分節」という呪縛―言語を超えた真理というものを安易に前提としてしまう呪縛―から解放された井筒哲学のほうが唯識に接近するんじゃないかと思っています(これは以前、『春秋』での連載での主張に重なります)。
拙いものですが、ご批正頂ければ幸いです。