僧兵たちの平安京

SBS学苑 浜松校サールナートホールでの京都学講座で一席ぶつために、6時半に家を出る。レジュメとかの準備のためにほとんど寝てないので、体温が上がらず、めちゃめちゃ寒い(と思ったら気温が2度ぐらいだったらしい)。霜がおりてる。うう。

お題は「僧兵たちの平安京」である。用語としての「僧兵」は、日本史学でも仏教学でも最近とんと聞かないが、一般向けの講座なのでわかりやすく。でも今思えば「神人たちの平安京」も悪くないなぁ。

下準備段階で、興味にまかせてひたすら「戦うお坊さん」とか「武芸の達人のお坊さん」とかを史料で探していたら、すっかり本題の僧兵についておろそかになってしまい(涙)、「神仏の直属民」的な網野史観風の僧兵論になってしまった。もっと絵画資料とか使えばよかったなぁ。反省。

ちなみに (^_^;; 「武芸の達人のお坊さん」で一番気になったのが、『今昔物語集』巻31・祇園成比叡山末寺語で

西塔ノ平南房ト云フ所ニ住ケル睿荷ト云ケル僧ハ、極タル武芸第一ノ者也、亦彼ノ致頼ガ弟ニ入禅ト云フ僧有ケリ、極タル兵也

と紹介されている比叡山の睿荷と入禅。この二人、詳しいことは(実在したのかどうかも)わからないけど、『今昔』の中では名前を出すだけで戦わずして勝利をおさめているので、かなりの達人と見た。