日本災害史

執筆者のお一人である北條勝貴さんより御恵投いただく。心より感謝申し上げます。

日本災害史

日本災害史


同じ研究会でつるんできたせいもあり、はかとも/無縁のほうこう - 祭祀を通じて働きかけることしかできなかった神的存在は、人間の目的・利益の前に、しだいに退治され、克服されるべきものへと変わっていった。このような変化を、もはや単純に〈進歩〉と呼ぶことはできない。しかし、気候悪化による飢饉や風水害、疫病の流行などに対し、なす術もなく命を落とさざるをえなかった古代の人々には、選択しうる唯一の道だったのかもわからない。<北條2006:38-40>と感想が重なってしまうのだが、北條さんの環境心性史研究をまとまって読むことができるのはとてもうれしい。

また、太秦LOVER的には一連の秦氏の治水ネタも見逃すことができない。

もろ式: 読書日記: 史料地震学WS〜密談にちらっと書いたことがあるが、最近データベース化が進んでいる歴史地震学方面は情報歴史学的にも注目しておきたい分野である。その点については別ブログで書くことにしたい。