観た。久しぶりの大人映画。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2010/12/03
- メディア: Blu-ray
- 購入: 1人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (37件) を見る
今回はid:izuminoさんらと野郎四人で観に行ったんだが(http://d.hatena.ne.jp/izumino/20100612/p1参照)、案の定『仁義なき戦い』現象というか、映画館を出ると「何言ってんだコノヤロー!」みたいなセリフを言ってみたくなるのは立派なヤクザ映画だということか。
『ソナチネ』などの初期北野映画ファンとしては(授業で蓮實重彦先生の評論*1を学生に読ませたりしている悪い教員 (^_^;; としては)、いつどこで暴力が映画文法を無視して始まるかという緊張感を一瞬、求めたりもしたのだが、それもよくできたわかりやすいシナリオとカメラワークでストーリーにすっかり没入してしてしまったので、一本とられましたという感じ。単純に「面白い」映画であった。
「全員悪人」というキャッチフレーズ通りの映画ではあったが、決して「悪(アク)」を描いている映画ではないと思う。うまく説明できないが「悪(アク)」はもっと抽象的な印象がある。「悪(ワル)」ならありかな。こっちは泥臭い。
*1:『映画狂人日記』の「北野武は『ソナチネ』以上の傑作を撮る機会はあっても、監督の生の瞬間とフィルムの生との完璧な出会いは二度と起こるまい。そんな恐ろしい映画だ。」とか。