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新発見・元暁『大乗起信論疏』写本

ミュラーさんから教えてもらった、元暁『大乗起信論疏』の写本が敦煌文書の中から見つかったというニュース「中国・敦煌から持ち出された古文書の山から元暁大師著述の「最古の写本」発見」について、Twitterでつぶやいていたら(師茂樹 MORO Shigeki(@moroshigeki)/2010年02月11日 - Twilog)結構な量になったので、こちらに多少修正しつつ転載。

まずは上のニュースのいいかげんな抄訳:

<『大乗起信論疏』... 8世紀頃と推定>
新羅時代の高僧元暁大師(617〜686)の代表的な著述である『大乗起信論疏』の8〜10世紀の写本が、シルクロードの要地である中国敦煌の古文書の中で発見された。

中国仏教史の研究者である僧侶・定源は、来る22日に開かれる金剛大学校仏教文化研究所の学術セミナーで発表する論文「敦煌写本で発見された元暁の著述について」で、イギリス・中国・ロシアに散らばっている敦煌写本に『大乗起信論疏』の写本の断片5点を確認したと発表した。『大乗起信論疏』は、元暁が説き明かした海東宗の仏教哲学の基本原理を著した名著として、当時の東アジア仏教界に「海東疏」という名前で広く普及し、国際的に名声を轟かせた。今回発見された写本は、これまでで最も古い底本だった1696年の日本の版よりも700年以上リードしている。

定源氏は「昨年9月に大英図書館から20世紀初頭のA. Steinが持ち込んだ敦煌文書を検索した結果、『大乗起信論疏』の15行を確認、続いて中国・北京大学所蔵資料の5行、ロシア科学アカデミー東洋学研究所所蔵の文書で3行・10行・9行の断片を確認した」と付け加えた。

これに対し、韓国仏教史の研究者の崔鈆植・木甫大学教授は「元暁の著作が東アジア仏教界に大きな影響を与えたという事実を具体的に示す証拠」とし「『大乗起信論疏』はこれまで17世紀の日本の版以前のものが知られていなかったので、今回の写本の発見は非常に重要だ」と述べた。

ニュースの写真から大英図書館の写本はS. 7520だとわかるが、敦煌文書をデジタル化し公開しているInternational Dunhuang Projectでは、S. 7520はまだデジタル化されていないようだ(http://idp.afc.ryukoku.ac.jp/database/oo_scroll_h.a4d?uid=411763504711;recnum=24228;index=1)。