DVDで観た。劇場公開中に身内の不幸があったので(葬儀屋さんが、納棺のときに「今、『おくりびと』なんて映画をやってますが…」とか言ってたのが強く記憶に残っている)、自分の体験がダブって冷静に観られないかもなぁと思いながら観たのだが、ぜんぜんそんなことはなかった。もしかして傑作じゃないか、これ。
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個人的には“記憶”がテーマの映画とみた。登場人物のほとんどすべてが何らかの思い出、記憶を語る。納棺屋さんの仕事によって、残された人々は記憶をよみがえらせる…というより新たに作り出す。主人公も最後に決定的な記憶を取り戻す。唯一記憶を語らないのが広末涼子が演じる主人公の妻であるが、彼女は自分の記憶を語らない代わりに、記憶をのせたあるモノを(代理で)受け取るという重要な役目を最後に果たす。
「おくりびと」に危機感? - ブログ 禅 -Blog ZEN-によると、全日本仏教会長の松長有慶師(高野山真言宗管長)による“「おくりびと」に危機感”という記事が朝日新聞に載ったそうだが、たしかに仏教の「ぶ」の字もこの映画では感じなかった。むしろ思い出したのはこっち:
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