仏説摩訶酒仏妙楽経謹解

石井公成さんからご恵贈いただきました。すごく楽しみにしてたやつです。ありがとうございます。

  • 石井公成「仏説摩訶酒仏妙楽経謹解」(『駒澤大学 佛教文學研究』第12号、2009年3月)

酒仏の甚深なる功徳を説く『仏説摩訶酒仏妙楽経』の註釈。「序」を引用します:

世に偽経多しと雖も、『仏説摩訶酒仏妙楽経』の如きは奇天烈無類の珍作と称すべし。世尊、般若湯の功徳を説くや、酒仏、左手に蟹螯を持ち、右掌に大杯を捧じて大地より湧出し、酔郷の妙楽を獅子吼してやまず。我が米汁は百薬の長、飲めば心無罣礙、能く一切の苦を除くと、どこやらにて聞きしやうな法を説き、果ては真実不虚と誇る神仙呪を誦して曰く、「酔ひ酔ひ酔ひ酔ひ、酔ひやな」と。この経や、亀田鵬斎の戯作にして、巻頭と末尾を飾るに谷文晁、酒井抱一の画を以てす。まさに江戸後期文人勢揃いの観有り。ここに下戸の筆者、蛇足を加へつつ謹み謹み尊経の文を解すとしかいふ。

下戸はご冗談でしょう (^_^;;