第2回ワークショップ: 文字 ―文字の規範―

2月7日、国立国語研究所で開催される下記のイベントでしゃべります。

プログラムはこんな感じ:

13:15-13:30 基調報告  當山日出夫(立命館大学グローバルCOE)
  「景観文字と字体規範−「祇園」のその後−」

13:30-14:00 発表(1)  小形克宏(フリーライター)
  「表外漢字における略字体の普及と衰退」

14:00-14:30 発表(2) 小池和夫(築地電子活版)
  「JIS X 0213 漢字の選定規準とその問題―JIS X 0213では漢字の選定については,区点位置詳説を掲載していない。選定にあたってはWGで長時間の議論が行なわれたが,最終的に選定の規準を確定することはできなかった。十年一昔というが,選定から10年を経た今,選定にあたってWGでどのような議論があったのか,いくつかの実例を示して検証してみたい。―」

14:30-15:00 発表(3)  狩野宏樹(イワタ)
  「字形規範とフォントデザイン」

15:00-15:15 休憩

15:15-15:45 発表(4)  師茂樹花園大学
  「携帯電話の絵文字のUnicode登録をめぐる議論の動向」

15:45-16:15 発表(5)  池田証寿(北海道大学
  「字書記述と実用例とを連関させた漢字字体の研究方法について」

16:15-16:45 発表(6)  林立萍(台湾大学
  「台湾の大学入試センターの日本語語彙表に見られる漢字」

16:45-17:00 休憩

17:00-18:00 全体討論

私の今回のテーマは(いろいろ悩んだ末)「携帯電話の絵文字のUnicode登録をめぐる議論の動向」にしました(発表題目の決定が遅れてご迷惑をおかけしました)。Emoji登録をめぐる議論の論点 - もろ式: 読書日記What is a character? - もろ式: 読書日記に関連することですな。相変わらず周りからは浮いてる気がする (^_^;;

ちなみに、絵文字の話をしない場合には、全体のテーマである「規範」とはそもそも何か、みたいな話をしたいと思っていた。「規範」と言うからには、事実に基づいていたり存在論的な議論、すなわち「〜である」論ではなく、「〜でなければならない」論である。しかし、往々にして「文字の規範」をめぐる議論は、歴史的にこうだから、みたいな「である」論になる。そのへんをちょっと批判する。で、「規範」について考えるために参照すべきものは倫理学なので、タイトルとしては「文字をめぐる倫理」なんてどうかな、と思っていた。レヴィナスとかドゥルーズとかの顔貌性の議論と接続できなかなぁ、とか。

「空気を読まないで抽象的な話をする」「周りから浮いたネタを使って、全体のテーマを相対化するようなことを言う」とかいうのが、最近の私の芸風になっている気がする。もっと空気を読まないと、とは思うんだけど、俺様のゴーストがそうしろと囁くんだよなぁ。