文字はこうして生まれた

昨日届いたのでまだ読んでないが、とりあえずご紹介。

文字はこうして生まれた

文字はこうして生まれた


物品の出納管理に使われたトークンと呼ばれる粘土製の計算具が、文字(楔形文字)の起源であると主張する本の翻訳。コンプレックス・トークン→線描絵文字→楔形文字という発展の仮説を提示している。従来の絵(具象)から文字(抽象)ができた(絵文字→アルファベット)という仮説をくつがえすような仮説、なのかも(読んでないのでわからない)。文字の起源が会計システムということで、翻訳をしたのは会計学の先生である。原書はこれ:
How Writing Came About

How Writing Came About


この本は次の専門書の一般向けダイジェスト版らしい。
Before Writing: A Catalog of Near Eastern Tokens

Before Writing: A Catalog of Near Eastern Tokens


この作者が最近出した本はこれ:
When Writing Met Art: From Symbol to Story

When Writing Met Art: From Symbol to Story


一般キャラクター論にも参考になるかもしれない(単なる推測)。

ところで、このトークン起源説は賛成、反対、いろいろな議論を喚起したようである。漢字研究にも影響を与えているようで、訳者あとがきによると、

…甲骨文字と漢字の起源を論じたR. W. バグリーは、その論文の結論で、シュマント=ベッセラの名こそあげてないが、「甲骨文字よりもっと絵文字風の文字記号はないかと探し求めるより、たとえば古代近東のトークン・システムのような数管理システムをも含めて、機能面で文字の先行形態となったものがないか探すべきである」(Bagley ,2004, p. 236)と、漢字の起源についての研究のありかたについて重要な提案を行っている。(p. 193)

らしい。バグリーの論文が載っている本はこれ:

The First Writing: Script Invention as History and Process

The First Writing: Script Invention as History and Process


いろいろ勉強すべきことが多いなぁ。