入門・現代ハリウッド映画講義

石田美紀さんよりご恵贈頂きました。ありがとうございます。

入門・現代ハリウッド映画講義

入門・現代ハリウッド映画講義

大学生向けの教科書的なものとして編まれたもののようで、巻末に用語解説や索引があり、私のような映画論初心者にもわかりやすい本でした。

近年のコンピュータ技術を駆使したハリウッド映画についての論考はいずれも興味深い、刺激的なものでしたが、個人的に特に興味深かったのは、鷲谷花氏の「「経験」の救出――「パニック映画」としての『ワールド・トレード・センター』」や山本直樹氏の「映画への回帰――『マイノリティ・リポート』再考」における「表象としてのコンピュータ」の変遷に関する議論、そして石田さんの「新しい身体と場所――映画史における『ロード・オブ・ザ・リング』三部作」における、モーションキャプチャ技術を背景とした「キャラクターに徹する姿なき身体」に関する議論です。特に後者は、「キャラクター・身体・コミュニティ〜第2回人文情報学シンポジウム」における石田さんの発表「声とキャラクター: 音響と視覚における融合と乖離」と一部題材や問題意識を共有しているので、一般キャラクター論的にも重要です。

うーん、最近控えていたDVD買いが復活しそう (^_^;;