偏差値だけではない、様々なランキングをまとめたもの。読めば読む程、ランキングでは表現できない「あれ」が自分の中で大きくなっていく。すべてのランキングの否定形としてしか存在し得ない「あれ」。
最後の方で内田樹先生のコメントが載っている。一部抜粋:
教育機関の目的を、数値的・外形的に表示可能な知識や技能のある水準をクリアーさせることだと考えている教師たちは、(すべての学生がきわだって優秀である場合を除いて)その労働時間のほとんどを不満といらだちのうちに過ごさなければならないだろう。だが、つねに学生に対する不満といら立ちに責められているナーバスで不機嫌な教師から学生から学び取ることができるのは、「つねに不満といらだちに責め立てられているナーバスで不機嫌な人間」の生き方だけである。
全体的には賛成。この期に及んで夢物語みたいなことを、蛇足のように付け加えれば、大学って「おもしろい人」「おもしろがっている人」が少なくなればおしまいな気がする。教員もそうだが、学生にもそういう人間がたくさんいて欲しい。ただ前半は、うーむ、ある意味、むしろ理想的な大学教員像な気がする。大学教員の多くは「口では『資格がとれる学科を作らなきゃダメだ』『就職に有利な学科を(以下略)』ということを言うけど、自分では特に動かない」人たちだったりしないだろうか。「労働時間のほとんどを不満といらだちのうちに過ご」すような、熱心な教員は、むしろ少数派な気がする。
ところで花園大学教職員組合書記長としては、教員の賃金に関するランキングも気になるところ。30位までのランキングが載っていたので(p. 150)、関西の大学を抜き出してみると:
大学 | 助教授40歳 | 教授55歳 |
---|---|---|
関西学院大 | 527,000 | 711,700 |
佛教大 | 522,500 | 746,000 |
関西大 | 521,400 | 681,200 |
同志社大・同志社女子大 | 515,800 | 682,400 |
龍谷大 | 515,000 | 687,000 |
立命館大 | 499,200 | 671,300 |
大阪成蹊大 | ―――*1 | 678,500 |
花園大 | 473,000 | 642,800 |
花大は載ってないので、これより安いと言うことか (^_^;; (って、規程集を見ればわかるな)。規程集に載ってる俸給表に基づいて書いてみた。下世話な銭ゲバモードであいすいません。
*1:30位以下なので載っていない?だとすれば493,250円未満。