バイルス・チェイス

情報歴史学研究室: 第12回情報知識学フォーラム:簡単なレポートに書いたように、浜松に出張した。旅のお供はうなぎパイではなく『ゴルゴ13』第147巻*1

id:moroshigeki:20071030:1193751261にも少し書いたが、『ゴルゴ13』のIT関係の知識は、多分に陰謀史観的である。ただ、この巻に収録された「バイルス・チェイス」はちょっとつっこみどころ多過ぎである。

…日本(作中では“ジャパン”)の一地方都市に住む匿名のシェアウェア作家のワクチンソフトにNSAが全面的に依存しており、そのシェアウェア作家が拉致されると、ゴルゴ13へのホットラインやエシュロンを含む世界中のネットワークがウイルスで大混乱。そのシェアウェア作家を救出すべく、ゴルゴ13に連絡を取るために、人工衛星を破壊(「G13型のトラクターを求む」とかの新聞広告ではダメだったのか?)。そんなことまでして連絡をとったNSAのおばさん?が、ゴルゴ13に欲情してうっふんあっはんなのはいつものパターンだが(世界の危機なのに時間の無駄遣いをするなよ)、敵を追いつめたゴルゴ13、お得意の外国語(流暢なフランス語)で相手を安心させることができ、最後の決め手はハンコだ!(やはり印面は「東郷」なのだろうか?)

さいとうたかを先生は、インターネットの時代になって、

  • 社会のネットワークに対する依存度が高まり、セキュリティがより重要性を増している。
  • 一個人の力が大企業に匹敵するようになった。
  • 日本政府はこういう変化に気づいていないぞ。

というようなメッセージを込めたかったのだろうが、もうちょっと何とかならんかっただろうか (^_^;; IT企業の人材引き抜き合戦とか、そんな感じで。

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