今日、花大は学園祭であるが(がばいばあちゃんの講演会もある)、大谷大は通常通りなので出講する(少林寺拳法部のみんな、演武祭に行けなくて御免)。円町から市バスの205系統に乗って、北大路バスターミナルへ。
車中で本*1を読んでいたら、とてもおもしろくて降り損ねそうになる。慌てて席を立ち、小銭がなかったので両替していると、運転手さんが後ろを見ながら「降りはるのかなぁ?」などとブツブツしゃべっている。視線の先には、観光客とおぼしき車椅子の外人男性。彼が降りるなら、運転手さんは何らかの介助をしなければならない。
「ふぇんごー」 運転手さんが自信なさげに声をかける。外人さんの頭の上に「?」が見える。
運転手さん、通じないとみるやすかさず言い換えた。「どこ行かはんの?」 おお、今度はかなり堂々としている。これで成功したことがあったのかも知れない。しかし外人さんの表情はますます困惑の度を増す (^_^;;
やばい雰囲気になってきたので、つい通訳を買って出てしまう。“Where would you like to go?” 外人さん曰く“Palace!” パレスと聞いて、なぜか「足利幕府のpalaceって金閣寺か?」などと、亜空間な連想ゲームをしてしまう*2私は、所詮エセ京都人である*3。
外人さんが持っていた地図で指していたのは京都御所。ああ、Kyoto Imperial Palaceと言うのか、などと納得しながら、運転手さんに「御所ですって」と伝える。運転手さんが「御所やったら、市役所前か…」などとブツブツ言っているのを耳にしたので、外人さんに「このまま乗っててもいいみたいよ」と伝える。ちょっぴりだけど人の役に立つことをした、という密やかな満足感を胸に、バスを降りる。
しかし、バスを降りてから、重大なことに気づく。京都市役所前で降りても、京都御所は遠い…。北大路バスターミナルで降りて、地下鉄烏丸線に乗り換えた方が、絶対近い…。あちゃー、やってもうた、と後悔に苛まれながら歩いていると、さっき降りたばかりのバスが目の前を通り過ぎて行く…。ごめんなさい、さっきの外人さん、京都を嫌いにならないで下さい…なんてことは思いもしなかったが、自分の地理感覚のなさに絶望的な気分になる (^_^;;