四谷会談初参加

四谷会談とはブログ「ほぼ週刊四谷会談」が溜まり場になっている研究会みたいなものである。その名の通り、四谷にある上智大学がひとつの活動拠点なので、これまで実世界で参加する機会がなかったのだが、今回いろいろあって会談に参加することがかなった。

フィールドワークという名の散歩

まずは、四谷怪談のお岩さんに参拝。名前を拝借しているのもあるが、怪談も実はこの研究会のテーマの一つだったりするからである。於岩稲荷は向かい合わせで二つあるのだが、片方は神社、片方はお寺(日蓮宗陽運寺)である(写真)。陽運寺さんの方は、神仏習合ではなく神仏共生という感じで興味深い。

その後、近くにある服部半蔵の墓も参拝しようということで歩いていると、ほかにも様々なお寺があり、興味深いものがあったりして、寄り道ばかり。

ほうじょうさんやmonodoiさんが引き寄せられていた動物のお墓(左下に「賀来千香子」という名前が)。
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工藤さんが激しく反応していた刀匠・源清麿のお墓。
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服部半蔵のお墓は、彼が開いた西念寺というお寺にあった。
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お寺の方にお願いして、服部半蔵の槍も見せていただく。第二次大戦の空襲で焼け残った姿は痛々しいが、それでも堂々とした風格の大槍である。お寺の方に、空襲のときの様子なども話していただく。感謝。

懇話会

上智大学に移動して、怪異に関する懇話会。ほうじょうさんが紹介してくれた映像作品2本のうち、個人的には『THE EYE』*1の方が興味深かった。以前ブログに書いたことがある『女優霊』*2と同様、〈視覚未満〉とでも言うべきものが(方向性は違うけど)表現上の大きなポイントになっているからである。怪談とかは通常、共同体とかの物語として処理されたりすることが多いが、そういうのに回収されないようなものを追求してみたい。この夏の課題図書『神々の沈黙』*3は、そういうのにちょっと使えないかなぁと思っている。

今回は準備不足だったので、その点は反省。

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*2:[asin:B00005EEWO:detail]

*3:[asin:4314009780:detail]