コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実 (朝日新書 37)
- 作者: 村井哲之
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/03/13
- メディア: 新書
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で、本書の冒頭に挙げられている「間違ったコスト削減のリスト」。
- コスト削減に最も効果があるのは人件費削減=人減らしだ。
- ミスコピーの裏紙を再利用するとコスト削減になる。
- 事務用品をカタログで一括注文すると事務用品費が下がる。
- 蛍光灯を交互や片側間引くとコストが下がる。
- 「クールビズ」のキャンペーンをすれば、夏場の電気代が削減できる。
- 現場が暗くなるので、コスト削減はやりたくない。
まさにタイミングがよいというか悪いというか、本学もクールビズを採用したばかりである (^_^;; ダメじゃん。コスト削減をするように言うと「今バタバタしてますから」「忙しい時期なので手が回らない」なんてのが社員の口から出てくる病気があるらしいが、これも本学が罹っている病気の一つだな。
コスト削減は純利益をもたらすクリエイティブな行為であり、その肝は「見える化」(経営やコストを全社員に知ってもらうこと)と、それをした上で「徹底的に現場に任せる」ということ。エアコンの温度調整のところに「28度にすること」とか書くだけでは、誰もそれを守るわけがない。しかし、大学のどこかに大型モニタでもおいて、また教職員のパソコンには専用のアプリケーションをインストールして、去年と今年の電力使用量の比較、エアコンの温度を上げることで何円浮いたか(余計にかかったか)をリアルタイムで表示し、学生一人当たり1000円の削減が達成されるごとに学費をその分下げる(教職員の給料をあげる)、とかやれば、確実に設定温度は上がるだろう。それどころか、エアコン以外の無駄な電気もバシバシ消し始めるに違いない。…というのが、本書の内容を本学に適用したらどうなるか?のいい加減なシミュレーションである。もちろん、そんなことはやってない (^_^;;
あと、公共料金のコスト削減方法についても書いてあったけど、これもうちではやってるのかね?という疑問が当然出てきたりする。ボーナス下げたりするんだから、当然それくらいのことはやってるんだろうな。今度、組合の団交があるので、ちょいと聞いてみよう。
っつーことで、なかなかよい本であった。