まあ、ある意味、予想された結果なのである。以前、もろ式: 読書日記: イノベーション?にもちょこっと書いたことがあるが、私はeラーニングに否定的だ。
(書きかけ)と書いて後で書こうと思っていたら、書こうと思っていた内容の半分ぐらいが新学期のご挨拶 (内田樹の研究室)に書かれていたので、そちらを読まれたし。eラーニングは結局「一問一答のクイズ形式」でしかない。そしてこのことは、もう何年も前にストール『コンピュータが子供たちをダメにする』*1で指摘されていたことでもある。
書きかけのもう半分は、日本のダメ政策によくあるパターンだが、アメリカの社会構造に依存して発生、発展したeラーニングを、金科玉条の如く絶対視している態度の危うさである。この点についてもすでに吉田文『アメリカ高等教育におけるeラーニング―日本への教訓』*2で指摘されていることなのだが、管見の範囲では未だそれに対する建設的な再批判はほとんど見たことがない(ほんとに管見の範囲なので、どなたかご教示ください)。今回の調査は、アメリカ様の方から「やっぱり使えないかも」という報告が出たわけで、その点、アメリカの学界の健全さは見習いたいなぁと思う。