西瓜

蔡明亮監督。原題『天邊一朶雲』。大阪シネ・ヌーヴォにて。久々に映画らしい映画を観た!という感じ。

何を以て映画らしい映画というかは人それぞれだろう。例えば、お金や手間隙がものすごいかかっている作品を「映画らしい」という人もいるだろう。私の個人的な「映画らしい映画」というのは、言語によって分節化される前の「世界」が目とか耳にたくさん入ってくるような映画である。『西瓜』も、一発目のシーンからそういう感じだったので、脳みそをわしづかみにされたまま最後までいってしまった感じ。高雄の蓮池潭でのミュージカルシーンなんて、あれがずっと続いたら発狂しそうな感じである。

この映画は台湾映画なわけだが、台湾というコンテクストではどう受け止められているのかをもっと知りたい欲求に駆られる。日本から招聘されたAV女優を使ってAVの撮影をするという設定で、本当のAV女優が普通に(様式化が徹底しつつある)AVをしているわけだが、東アジア各国の人々にとって、やっぱり日本という国はかなりエロ大国なんだろうなぁと思わずにはいられない。エロ大国ニッポン万歳!

しかし、シャオカン(李康生)、太ったなぁ (^_^;) 1968年生まれということだから、私より4つ上。まあ、体型が変わるのはお互い様である。