生命記号論

先日の第2回人文情報学食話会(仮称)において、守岡さんと話しているときに紹介した本。まだ読み終わっていないが、何となく放り出しそうな気がしてきたので (^_^;; 忘れないうちに。

生命記号論―宇宙の意味と表象

生命記号論―宇宙の意味と表象

天体や細胞などにおける原子や分子の交換、DNAの伝達、神経における信号の伝達などが、パースの記号論で解釈できる、みたいな内容。物理的な法則に則っていることを「宿命」と言い、それに対して法則に基づく記号処理の自由さを「自由」として対置して(これもパースに依拠)、「宿命と自由の相克」というのが通奏低音になっている(気がする)。解説によると、内部観測、内部記述(内部観測と言えば、郡司ペギオ幸夫『原生計算と存在論的観測―生命と時間、そして原生』も積ん読状態である。こういう本は、勉強しながら読まないといけないので、時間がないと読めないのが辛い)の話らしい。いずれにせよ、ちゃんと読んでないからわかっていない。

対象は異なるが、意味や表象の発生を読み解こうとするこのような態度は、私たちが漠然と考える人文情報学(仮称)のテーマのひとつに近い。しかし、薄い本なのに話が大きすぎるような気がして(話がビッグバンから始まるからなぁ)、今イチのれない。