コミックポンポンさんへのお返事

一個前の記事のコミックポンポン=木下さんのコメントについて、できる範囲で答えてみようと思う(mixiの中の人が気づくように、コメントではなく普通の記事にしてみた)。
ある韓国人の友達とお酒を飲んでいる時、その韓国人の友達が私にこういいました。
「俺は日本人が嫌いや。お前ら日本が韓国に対してなにしたか知ってるんか?知ってるならなんで首相の靖国参拝を許してるんだ!!」
って。かなりお酒も入ってたせいか、けっこう怒り気味でした。
このとき僕はなにも言い返すことができませんでした。いちお〜史学科なので、その辺の歴史も少し知っていました。だからこそ何も言えなかったんだと思います。
もし私が木下さんの立場だったら、まず「知ってるんか?」の部分に対しては、逃げているように聞こえると思いますけど、「あなたたちが知っているように、私たちは知らない」と答えると思います。 韓国人のお友達が言う「知ってる」と木下さん(や私)が「知ってる」ことは、同じ対象を指していたとしても「知り方」みたいなのが違うのだろうと思います。だから多分、木下さん(や私)がたくさん勉強して韓国人並みに知識を得たとしても、それだけでは韓国人の友達のように「知る」ことはできないんだろうと思います。例えば、京ことば「はんなり」を、標準語でどんなに説明しようとしても永遠に物足りないように、ある集団(韓国の社会なり、京ことばを使う人々なり)の外側の人々が内部の人々に対して「何も言えない」のはむしろ当然だと思います。そういうことを無視して、「あなたたちのことは理解できる」というのは、むしろ傲慢じゃないかと思ったりします。 「知ってるんか?」という問いを投げかけられて、史学科の学生さんであれば、「実際のところ、どうだったんだろう?」ということ(誰もが納得せざるを得ない歴史の「真実」みたいなやつ)が気になるだろうと思います。でも、実際にいろいろな史料が出てきて、仮に「客観的事実」としてそんな過去はなかった、みたいなことになったところで、問題は解決しないでしょう。なぜならこの問題は、(そのお友達がどう思っていようと)過去どーだったか?という問題ではなく、我々は過去をどういう風に「知ってる」のか?という現在の問題だと思うからです。 「あなたたちが知っているように、私たちは知らない」の次には何て言えばよいか、まだ思いつきません。とりあえず、to be continued ということで許して下さい (^_^;; # 韓国の友達とこーゆー話をしたことがあるけど、 # どんな会話をしたかあまりおぼえてないなぁ(涙)