2005年度東アジア人文情報学サマーセミナー

京大人文研のCOEの夏のイベント「2005年度東アジア人文情報学サマーセミナー」で「XMLプログラミング入門」みたいな講義と実習をしてきた(資料)。京大の院生を中心とした受講生の皆さんに、東洋学の様々な方法論とコンピュータにおけるデータ表現や処理との関係、正規表現XMLといったテキスト処理で必須の技術の背景にあるモデル、学術情報の寿命から考えたフリーソフトウェアのススメなどについてお話をし、正規表現の練習とDOMのプログラミングを動かしてみる実習を駆け足で行う。 準備不足というか、調子に乗ってモデル化の話をふくらましたり脱線したりしたので、尻切れとんぼに終わったのはもうしわけない気分。特に、Perlを使ってDOMの“においを嗅ぐ”実習をやるべく、Windows XPコマンドプロンプトを開くよう指示しているときに時間不足を痛烈に感じた。これからやろうとしていること(CUIPerlのスクリプトを実行すること)の必然性を受講生に理解させるためには、Unix的文化からしゃべらないといけない〜でもそんな時間ない〜みたいなことが、頭を駆け巡ったのである。 結局その場は適当にやり過ごしたのであるが、文化(=方法論、データ+処理)の叙述というのはある意味人文情報学の本質だったりするので、そこをさけて通ったのはちょっと反省。もっとも、このネタをやるためにははっきり言って時間がないので仕方がない面もあるのだが、やはり時間内にお客さんを満足させるのがプロってもんであろう。精進しよう。