三級合格

昨日は、少林寺拳法の三級昇級試験であった。学生相手に試験をするのはしょっちゅうだが、されるのは自動車免許の試験以来であろう(あるいは、就職時の面接以来か)。学会などで「審査」されたり「評価」されたりすることはあるが、この手のは「できた/できない」ではなく「波長があった/あわない」みたいなところがあるので、仮に落ちたとしても全然ショックではないし、むしろ「おれのこのすばらしい発表がわからんとはアホよのぅ」などと嘯くこともできるのであるが、今回は違う。こちらはまったくの入門者なのであるから、判断基準はすべて向こうにあるのである。 果たして結果は合格であったが(三級はたいてい合格するらしい (^_^;;)、合格したという結果以上に、試験の中でいろいろ学ぶところが多かった。何よりびっくりしたのは、少林寺拳法が格闘技であることを再認識したことである。少林寺拳法という競技をやっているのではなく、敵を倒す(あるいは負けない)ために突き、受け、蹴っているのだということが、試験中にひしひしと感じられた。そんなのはあたり前だと言われればそれまでだが、体系化された格闘技は往々にして閉じたシステムとなってしまい、その中で充足できてしまいがちである。格闘技や武道諸派は、そのような閉域を他に対して開くしかけを何らかの形で持っていたりするのであるが、それが試験というもっともシステム、システムした場で感じられたのは、非常におもしろかった。 審査員の先生方、これまでいろいろ指導してくれた監督や少林寺拳法部の部員、OB方、そして練習への参加に協力してくれた家族に感謝。合掌。