脳内座標系の再調整

4月から、気分も新たに少林寺拳法の部活に参加している(週1回だけど)。今年は男性の新入部員がたくさん入ってにぎやかだ。初心者用の練習をやるときも、同じぐらいの体格の相手がいるのでやりやすくなった。 先日の練習で天地拳第一系を練習した。まだまだ未熟だが、やっているうちにいろいろおもしろい発見があった。 発見の一つに、自分の身体の座標系のゆがみのことがある。例えば、私が上だと思っていた位置は、上ではなく、斜め前であった、というようなことである。上受(上段突きを上方向に払う防御)が全然上受になっていないことをこれまで何度も指摘されてきたが、今までは単にへたくそなんだと思っていた。しかし、どうやらそうではなくて(いや、下手は下手なんだが (^_^;;)、私の脳内の座標と実際の座標がずれていたのである。そのことにようやく気づいて、脳内座標系を調整する練習を黙々としていたら、(けっこう心身両方が疲れたが)だいぶましになってきた。 小さい頃、剣道をやっていたときに発見したことであるが、脳内座標系を実世界の物理的な座標系と同じにしてしまうと、日常の動作はともかく、殴ったりよけたり死角をついたりつかれたりするスポーツや格闘技などでは使い物にならない。死角や時差などをヴァーチャルな座標系として可視化し身体化しないと、速い攻撃や見えにくい場所からの攻撃に対処することはできないからである(よく、反応スピードが速いというけど、あれは多分嘘。時間を克服するのは極めて難しいと思う)。 私の場合、剣道やら何やらをやっていた頃の脳内座標系を、三つ子の魂云々ではないが、まだ持ち続けている。しかし、ヴァーチャルな脳内座標系は、放っておくと、どんどんゆがむんですな。短くゆがんでいるところはより短く、みたいな感じで。これがひどくなると、キャッチボールができなくなったりするなどの障害が生じるわけだけど、最近、私はそれになりかけていたのだと思う。これまではそれを体力の衰えのせいにしていたわけだが、少林寺拳法の練習でどうやらそれが思い込みだということに気づいたという次第である。 いやー、楽しくなってきた。