人文学のアポリアを乗り越えるために

神戸学院大学 地域研究センター 文化人類学分野の講演会?(文化人類学がらみだったとは、会場で初めて知った (^_^;; というか、このイベントの性格が未だよくわかってない)で、「人文学のアポリアを乗り越えるために:人文工学の可能性」というこっぱずかしい題でしゃべってきた。基本的にアドリブが苦手な人間なので、心の準備がないときとかに「演目を早く教えて下さい」とかいうメールが来ると、こんな大風呂敷なことをつい口から出任せで言ってしまい、後悔することが多い。 論旨は当日配ったメモ(そのうち公開する予定)をご笑覧いただくとして、結論めいたこととしては、
人文科学におけるコンピュータ利用においては、「伝統」の正当化であれ、解体であれ、これまで不可視であった研究者と対象との関係、対象への視線、研究上の手続きや操作などを、研究者自身が「モデル」や「処理」として、コンピュータという不完全な容器のなかに自己言及的に記述しなければならない。不完全であるがゆえにコンピュータはディシプリンの「外部」にあり、「世俗」化の道具であると考えることもできよう。
とか、
生命活動の目的が生命や種の維持であるように、人文学の活動の目的は人文学を保存することだ。
みたいなことをしゃべった(これだけ抜き出してもわけわかんないね (^_^;;)。 自分でも「何言ってんだ、おれは」と思うぐらいだったので、もしかしたら「こんなやつを呼んで失敗した」なんて思われてるんじゃないかととびくびくしていたが、こんな話にもおもしろさを見いだしていただいたのは正直助かった (^_^;; すばらしい人たちとの出会いに感謝。