反社会学講座

パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』(イーストプレス) ウェブ版は前からおもしろく読んでいて、メディア教育論なんて授業でもメディアリテラシーのネタとして使ってたりしてたのだが、ご恩返しのつもりで書籍版も購入。読んだそばから内容を忘れる悪い癖があるので (^_^;; 「おお、そういえばこんな話もあったっけ、メモメモ」などとつぶやきながら新幹線で読む。 業務連絡:K田君、この本の第16回「それでも本を読みますか」(ウェブ版にはないみたい)は、君の企画する討論会の内容に関係あるので、読んでおくように。 各方面で絶賛されているだけのことはあるが、この本の全部を鵜呑みにしているような書評を見ると、おいおいと思ってしまう。この本、他人の批判についてはするどいが、対策を論じたところはけっこうゆるいところも目立つ。一割のお金持ちが年金をあきらめれば云々、なんてところとかね。 授業でも似たようなことがあるんだよね。マスコミを疑えよ、統計はうそをつくぞ、ほら、こんなこと書いてる人もいるんだから、などと言って、学生にキレやすいのは誰だあたりを配ると、皆ころりと私を信用する。「先生の言ってることは正しい、マスコミは嘘をつく、私たちはだまされていた!」なんてね。おいおい、お前ら、俺にだまされてるじゃないか (^_^;; と言うことで、「先生もメディアなんだよ、意図を持ってしゃべってんだよ」と、いつも釘を刺すんだが、さてはて。