シンポジウムの聞きどころ (1)

以前紹介したシンポジウム「文字情報処理のフロンティア: 過去・現在・未来」は、サブタイトルに「過去・現在・未来」とあるように、現在の文字情報処理技術がどのような歴史的、思想史的な経緯に規定されているのか(過去)、開発・実装の現場で発生している問題は何か(現在)、現在の文字情報処理技術開発はどこに向かうのか(未来)の三つの視点から構成されています。 ○師茂樹花園大学)「思想史としての文字情報処理: 問題提起として」 過去その一です。最初に大ざっぱな問題提起をする際、文字コードの背景にある、 ・本質主義(抽象的な文字、という考え方。→オブジェクト指向) ・音声言語中心主義(→ プレーンテキスト) について、西洋哲学の伝統(およびそれに対するデリダらの批判)をからめつつ指摘するつもりです。本質主義〜オブジェクト指向の系譜はJavaなどにおける「文字オブジェクト」の可能性へとつながります。また、音声言語〜プレーンテキストの系譜は、紙テープ、XMLなど(やるかわからないけどインド文字の処理などにも)へと接続します。大げさに言えば、一般文字理論(grammatology)は、果して可能なのか?という発表の予定です。 ○安岡孝一京都大学人文科学研究所附属漢字情報センター)「紙テープの呪縛」 過去その二です。電信時代を含む歴史的な経緯が現在の文字コード、文字処理にどのような影響を与えているか、みたいなお話をして下さいとお願いしています。我々が plain text 的なもの、さらにいえばツリー構造的なもの、文脈自由文法の範囲についついこだわってしまうのは何でだろう?という問題意識について考える上で、大きな手がかりになるのではないかと、個人的に思っています。 # フジアキコ隊員が登場するらしい (^_^;;