情報科学のための自然言語学入門

畠山雄二『情報科学のための自然言語学入門—ことばで探る脳のしくみ』(丸善) 

情報科学のための自然言語学入門―ことばで探る脳のしくみ

情報科学のための自然言語学入門―ことばで探る脳のしくみ

 

Amazonの書評では大絶賛だが、そこまでいい本だとは思わない。これが科学だ!科学しよう!みたいな発言は、啓蒙的な意味は認めるものの何度も出てきて鼻につく感じだし、「情報科学のための」と言う割には全然コンピュータは出てこないし、最後の人工知能の章は全然人工知能のことが書いてない。紹介される理論もXバー理論だけだ。 でも、悪い本ではない。個人的には分かりやすく読めたのが収穫だったし、よくある教科書のように表現が簡潔でない(冗長である)のは長所だと思う。アメリカだったらこの調子で肥大化するんだろうな。