歴史

The First Writing

文字はこうして生まれた - もろ式: 読書日記でとりあげた本が届いた。漢字の起源として、楔形文字の原型となった会計用のトークンのようなものを想定してもいいかも、と問題提起している(らしい)論文が載っている(かもしれない)本である。The First Writ…

『情報歴史学入門』が「なか見!検索」に対応

タイトルの通りです。情報歴史学入門作者: 後藤真,田中正流,師茂樹出版社/メーカー: 金寿堂出版発売日: 2009/03メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (5件) を見る表紙画像も登録されたのに、未だ新品が買えないのはなぜだ (^_^;;

「文字」の起源

山田崇仁さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。 山田崇仁「「文字」なる表記の誕生」(『中国古代史論叢』5集、2008年3月) 山田崇仁「「書同文」考」(『史林』91巻4号、2008年7月) 山田崇仁「書契考」(『中国古代史論叢』6集、2009年3月…

唐代エリート官人の昇進経路の形成とその展開

小島浩之さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。 小島浩之「唐代エリート官人の昇進経路の形成とその展開」(『東洋文化研究』第10号、2008年3月) 則天武后〜玄宗ぐらいのころに「現代日本の官僚におけるキャリアのように、科挙出身者が優先…

叡尊における鬮と教団規律

船田淳一さんにご教示いただきました。 追塩千尋「叡尊における鬮と教団規律」(『中世の南都仏教』所収、吉川弘文館、1995年) 中世の南都仏教作者: 追塩千尋出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 1995/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る…

日本図書館協会に選定されたらしい

相変わらずAmazonだけが買えない『情報歴史学入門』ですが(某取次がボトルネックになっているとの由)…情報歴史学入門作者: 後藤真,田中正流,師茂樹出版社/メーカー: 金寿堂出版発売日: 2009/03メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (5件) …

韓国・朝鮮の絵画

昨日は浜松・静岡で「東山永観堂の『みかえり阿弥陀』その信仰」という題でしゃべってきた。まずは永観堂=禅林寺の歴史、永観というお坊さんの仏教史における位置づけ(日蓮に言わせると日本浄土教トップ3の一人らしい。あとは源信、法然)、永観のやってい…

死者表象をめぐる想像力の臨界、ほか

北條勝貴さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。 北條勝貴「古代日本の神仏信仰」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第148集、2008年12月) 北條勝貴「死者表象をめぐる想像力の臨界 ―祭祀を求める者は誰か―」(『物語研究』第9号、2009年3月)…

ドラゴンの系譜

読んだ。ドラゴンの系譜―中国の秘密結社 (Fukutake books (6))作者: 海野弘出版社/メーカー: 福武書店発売日: 1989/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る古代〜近代の中国の秘密結社についてざくっと概観した本。古代と言っても、墨家って秘…

日本と《宋元》の邂逅

西山美香さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。 日本と《宋元》の邂逅 : 勉誠出版*1 この手の日中交流史的な研究というと、遣隋使、遣唐使がある分やはり隋唐が中心な印象があるが(『アジア遊学』も初期の頃は遣唐使ネタが多かった*2)、中…

情報歴史学入門

やっとAmazonで見えるようになった(が、これを書いてる時点ではまだ“Eメールでお知らせします”状態*1)。情報歴史学入門作者: 後藤真,田中正流,師茂樹出版社/メーカー: 金寿堂出版発売日: 2009/03メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (5件…

ネット書店での『情報歴史学入門』

3月25日付けで後藤真・田中正流・師茂樹『情報歴史学入門』(金壽堂出版、2009年3月)という本を出したのだが、なかなかネット書店で販売されないので、ここでは紹介していなかった。ネット書店といえばAmazonなわけだが、まだ買えないようである。しかし、…

「飛翔体」は戦前の軍事用語の名残か

なぜ「飛行体」でなく「飛翔体」なのか? - もじのなまえでの怒りのメッセージを受信。「飛翔体」と共に球春到来 - 日本語練習中で「防衛関係の用語で「飛翔体」といふ語句が元々何等かの形で存在したんぢゃなからうかといふ想像」と述べられており、私もそ…

日本古代王権の支配論理

古市晃先生よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。日本古代王権の支配論理作者: 古市晃出版社/メーカー: 塙書房発売日: 2009/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る目次は以下の通り(塙書房のサイトより一部修正のうえ転載)。 …

鳳翔学叢 第5輯

ご恵贈いただきました。ありがとうございます。 神居文彰「口絵 魚山目録 二巻」 末松剛「『宇治関白高野山御参詣記』(京都府立総合資料館本)の紹介と諸本について」 和田律子「京都大学附属図書館平松文庫蔵「定家朝臣記」翻刻・解題」 久保智康「平等院…

I hear the mudmen call...

このニュースを読んで「マ、マッドメン!」と思ったのは私だけではあるまい。 お知らせ : 京都新聞 ページが見つかりません - MSN産経ニュース 弥生のウルトラマン? 温江遺跡で土器 - 47NEWS(よんななニュース) お知らせ : YOMIURI ONLINE(読売新聞) よ…

絵暦

「絵文字と言えば『絵心経』 - もろ式: 読書日記」のコメントでid:YAMAMOMOさんが教えてくださった絵暦も面白い例なので、いくつかリンクをはっておく: 国立国会図書館 「日本の暦」―絵暦 南部絵暦 (ものと人間の文化史 (42))作者: 岡田芳朗出版社/メーカー…

日本的中華国家の創出と確約的宣誓儀礼の展開

馬場南遺跡(神雄寺跡)発掘調査 現地説明会 - もろ式: 読書日記に関連して。「いままでの古代寺院・仏教観を一変させる」と言われている神雄寺であるが、北條さんが「飛鳥の須弥山石から国分寺までを、神仏を保証者とする王への誓約の場と位置づける考え」…

馬場南遺跡(神雄寺跡)発掘調査 現地説明会

に行ってきた。とりあえず速報。 新聞報道でも現地説明会でも「いままでの古代寺院・仏教観を一変させるものである」ということがかなり強調されているが、ここで言う「いままでの古代寺院・仏教観」は「学解中心の平地寺院や山林修行を中心とした山岳寺院(…

聖徳太子論の見直し

石井公成さんより、聖徳太子関連の新聞コラムのコピーと論文抜き刷りをご恵贈いただきました。ありがとうございます。 石井公成「聖徳太子論の見直し」(1)〜(10)(『佛教タイムス』第2327〜2336号、2008年10月9日〜2009年1月1日) 石井公成「三経義疏の語法…

日本中世の禅と律

最近、佛大の舩田さんにそそのかされて (^_^;; 叡尊が五姓各別的だったのかどうかに興味を持っている。現在、舩田さんに研究史についてレクチャーを受けつつ(って言うか、その研究史のまとめ方がおもしろいので、論文化したら?>舩田さん)、出たときに買…

古代東アジアの情報伝達

汲古書院のカタログを見ていたら、おもしろそうな本が紹介されていた。今年の春に出版されたようだが、勉強不足で知らなかった。【送料無料】古代東アジアの情報伝達ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 歴史 > 世界史ショップ: 楽天ブ…

イエスという男

近くのブックオフで安かったので買った。病院の待合室で、テレビの音声(「ちちんぷいぷい」とか)に逆らいながら読んだ。イエスという男作者: 田川建三出版社/メーカー: 作品社発売日: 2004/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 31回この商品を含むブロ…

縁起の東西 聖人・奇跡・巡礼

仏教史学会の会場で、『アジア遊学』115を買った。縁起の東西 聖人・奇跡・巡礼 (アジア遊学 115)出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2008/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るシンポジウム「縁起の東西 ―聖人・奇跡・巡礼―」をまとめたもの…

闇の摩多羅神

前に『広隆寺来由記』の台密的要素 - もろ式: 読書日記というエントリで、広隆寺の常行三昧堂のことや木嶋坐天照御魂神社の三柱の鳥居についてメモったことがあるが、私よりももっと深くこのネタを追求している本が出ていた。闇の摩多羅神作者: 川村湊出版社…

『広隆寺来由記』の台密的要素

明応8年(1499年)の日付がある『広隆寺来由記』*1には、中世の日本天台宗に関連づけることができる怪しい要素がいろいろと見られる。そしてそれは、摩多羅神を祭る広隆寺の牛祭*2や、木嶋坐天照御魂神社の三柱の鳥居について考えるヒントになるように思う。…

ニコ動にムービーをアップ

花園大学歴史博物館2008年度秋期企画展「京(みやこ)を掘る −今解き明かす平安貴族のくらし−」で展示するために、うちのゼミの学生が夏休みに作ったムービーです。見てやって下さい(上はニコ動、下はYoutube)。ニコニコ動画にアップしたのは初めてだが、け…

舎利信仰と王権

西山美香さんが『佛教タイムス』に連載していたコラム「舎利信仰と王権」(1)〜(10)(2008年5月1日〜7月17日)のコピーを頂いた。ありがとうございます。舎利信仰は、観仏信仰に密接に関連しているので、たいへん勉強になる。コラムの各回におすすめ本が紹介…

戦争のある暮らし

田中正流さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。戦争のある暮らし作者: 乾淑子出版社/メーカー: 水声社発売日: 2008/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る目次は以下の通り: 乾淑子「はじめに」 浅川範之「軍国調の「子ども…

いろいろ頂きました。

ここ数日、いろいろな方から論文等をご恵贈いただきました。ありがとうございます。 ***石井公成さんからは、以下の論文、講演録を頂きました。 石井公成「明治期における海外渡航僧の諸相 ―北畠道龍、小泉了諦、織田得能、井上秀天、A・ダルマパーラ―」(『…