読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

最近読んだ本

春休み、という名称からは程遠い忙しい毎日ではあるが(そもそも大学教員にとって、長期休暇期間は繁忙期なのである)、それでも充電をしておかなければと思い、積読本を少しずつ消化している。最近読んだ仕事に直接関係がない本は、以下のとおり:社会を変…

風流あじろ笠

少林寺拳法に関係する、と聞いて読んでみたが、あまり関係なかった。風流あじろ笠 (徳間文庫)作者: 村上元三出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1986/10メディア: 文庫この商品を含むブログを見る清国で少林寺派の拳法を学んだ、という虚無僧が主人公。しかし…

我が師 折口信夫

芳井敬郎先生に教えてもらった。 わが師折口信夫 (朝日文庫)作者: 加藤守雄出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 1991/11メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 58回この商品を含むブログ (4件) を見る 折口信夫の同性愛の対象となった、弟子・加藤守雄氏が、唇…

都市と都市

久々に仕事に関係のない本を読んだ。 都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)作者: チャイナ・ミエヴィル,日暮 雅通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/12/20メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 92回この商品を含むブログ (54件) を見る まったく同じ地域に二つの…

Avatars of Storyなど

最近、ブログの更新が滞っているうえに、ラノベとかゲームとかのことしか書いていない、と思われるかもしれない。たしかにまったくもってそのとおりなのだが、更新が滞っていることについては弁解の余地はないものの、ラノベとかゲームとかのセレクションに…

ログ・ホライズン3・4

うむ、おもしろい。ログ・ホライズン3 ゲームの終わり(上)作者: 橙乃ままれ,ハラカズヒロ出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2011/08/31メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 169回この商品を含むブログ (30件) を見る ログ・ホライズン4 ゲームの…

ログ・ホライズン1 異世界のはじまり

まおゆうが面白かったので読んでみた。ウェブ版は読んでいない。ログ・ホライズン1 異世界のはじまり作者: 橙乃ままれ,ハラカズヒロ出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2011/03/31メディア: 単行本購入: 15人 クリック: 473回この商品を含むブログ (5…

ほとんど記憶のない女

こういうの好き。ほとんど記憶のない女 (白水Uブックス)作者: リディアデイヴィス,岸本佐知子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2011/01/22メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (9件) を見る詩のような、『掌の小説 (新潮文庫)』のような、日記…

ユリイカ 2011年10月号 特集*現代俳句の新しい波

「なかなか変わらない世界 Digital Poetryに寄せて」というエッセイを寄稿しました。ユリイカ2011年10月号 特集=現代俳句の新しい波作者: 池内紀,角川春樹,川上弘美,せきしろ,又吉直樹出版社/メーカー: 青土社発売日: 2011/09/26メディア: ムック購入: 3人 …

魔法科高校の劣等生 入学編

北海道出張からの帰りに読んだ。おもしろかった。魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)作者: 佐島勤,石田可奈出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2011/07/08メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 319回この商品を含むブログ (80件) …

空の境界

また間が開いてしまった。実際はeBookJapanで買った電子書籍版をiPadで読んでいるのだが、ここでは紙の書籍へのリンクを張っておこう。 空の境界(上) (講談社文庫)作者: 奈須きのこ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/11/15メディア: 文庫購入: 6人 クリ…

ループ

以前最近読んでいる(いた)本というエントリで書いた『ループ』を、ようやく読み終わった。 ループ (角川ホラー文庫)作者: 鈴木光司出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2000/09/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 31回この商…

最近読んでいる(いた)本

うーむ、すっかりブログがご無沙汰になってしまっている…(かと言って、Twitter(http://twitter.com/#!/moroshigeki)に積極的というわけでもない…)。ともあれ、最近読んでいる(いた)本を列挙しておこう。 順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: グレッ…

まおゆう魔王勇者2 忽鄰塔の陰謀

だんだん盛り上がってきました。まおゆう魔王勇者 2忽鄰塔(クリルタイ)の陰謀作者: 橙乃ままれ,toi8出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2011/01/31メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 68回この商品を含むブログ (49件) を見る今回は目に付く誤植も…

まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

傑作だから読むといいよ!まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」作者: 橙乃ままれ,toi8出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/12/29メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 1,935回この商品を含むブログ (161件) を見るちなみ…

老ヴォールの惑星

いいSF小説に出会った。老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/08/09メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 109回この商品を含むブログ (287件) を見る4本の中編…

奈良伝説探訪

出たのはちょっと前ですが、Amazonに登録されたみたいなのでご紹介。少しだけ執筆させていただきました。 奈良伝説探訪作者: 丸山顕徳出版社/メーカー: 三弥井書店発売日: 2010/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 目次は以下の通り。 は…

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」

ようやく読み終えた。こいつは確かに「超傑作」*1というべき作品かもしれない。 魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」まとめサイト*2 けっこうご都合主義だなぁと思うところもあるが、それがまったく気にならないで、ぐいぐい読ませる。キャラ…

マルドゥック・スクランブル―The Second Combustion 燃焼/The Third Exhaust 排気

第1巻に続けて読んだ。 マルドゥック・スクランブル―The Second Combustion 燃焼 (ハヤカワ文庫JA)作者: 冲方丁出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/06メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 55回この商品を含むブログ (280件) を見る マルドゥック・スクラ…

後藤さんのこと

積ん読だったのをようやく読んだ。後藤さんのこと (想像力の文学)作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/01/07メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 66回この商品を含むブログ (43件) を見る小説とは言っても所謂「ストーリー」を楽しむもので…

マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮

読んだ。長い小説を読むのは久しぶりだなぁ。 マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮 (ハヤカワ文庫JA)作者: 冲方丁出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/05メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 292回この商品を含むブログ (420件) を見る…

殺戮にいたる病

花大の浅子先生に勧められたので読んでみた。殺戮にいたる病 (講談社文庫)作者: 我孫子武丸,笠井潔出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/11/14メディア: 文庫購入: 41人 クリック: 522回この商品を含むブログ (226件) を見る浅子先生が言うとおり、叙述トリ…

紫苑物語

読んだ。うーん、すばらしい。紫苑物語 (講談社文芸文庫)作者: 石川淳,立石伯出版社/メーカー: 講談社発売日: 1989/05/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (18件) を見る現在、必要に迫られて狐(の妖怪)について調べているので…

ハーモニー

(いろんな意味で)傑作だなぁ、これは。ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/12メディア: 単行本購入: 48人 クリック: 846回この商品を含むブログ (342件) を見るid:Projectitoh氏の訃報を…

『宇治拾遺物語』の中の昔話

南都文化研究組織でいつもご指導いただいている廣田收先生よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。『宇治拾遺物語』 の中の昔話 (新典社新書39)作者: 廣田收出版社/メーカー: 新典社発売日: 2009/08/24メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) …

仏教文学会@磐梯町

笠間書院さんのブログで知る。 笠間書院 kasamashoin ONLINE:仏教文学会・2009年度地方大会磐梯町大会(本部支部合同例会)(2009.9.12〜13、磐梯町中央公民館) おお、磐梯町で、徳一特集か。徳一・最澄論争の研究者としてはぜひ参加したいところだが、残念…

天空の神話学

丸山顕徳先生よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。天空の神話学 (アジア遊学 121)作者: 篠田知和基出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2009/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る目次は天空の神話学 : 勉誠出版を参照。企画から…

記号としての現物

『ガリヴァ旅行記』*1によると、空飛ぶ首都ラピュタを擁するバルニバービ島の首府ラガードーの国語学校では、次のような国語の改善案が提案されているらしい。 いま一つの案は、これはまた言葉をいっさい全廃してしまう、その方が簡略でもあり、また健康のた…

縁起の東西 聖人・奇跡・巡礼

仏教史学会の会場で、『アジア遊学』115を買った。縁起の東西 聖人・奇跡・巡礼 (アジア遊学 115)出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2008/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るシンポジウム「縁起の東西 ―聖人・奇跡・巡礼―」をまとめたもの…

ペルシャの幻術師

これを読んでたら、頭がくらくらしてきて、一瞬、現実と虚構との区別がつかなくなった。ペルシャの幻術師 (文春文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (16件) を見るこ…

佛教文獻と文學

国際仏教学大学院大学 学術フロンティア「奈良平安古写経研究拠点の形成」実行委員会様よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。目次は、『佛教文獻と文學 日臺共同ワークショップの記録 2007』に出ています。仏教説話は最近『日本霊異記』で論…

「萌え」の正体

笠間書院 kasamashoin ONLINE:国文学・2008年11月号(広告掲載)経由で知る。これ、買わないとなぁ。國文學 2008年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 学燈社発売日: 2008/10/10メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (15件) を見る目次…

理想郷としてのザ・ロード

ザ・ロード - もろ式: 読書日記で弱音を吐き、放置状態になっていた『ザ・ロード』であるが、がんばって読んでみた。がんばって、と言っても、ちょっと読んだらやめられなくなって一気読み。ザ・ロード作者: コーマック・マッカーシー,黒原敏行出版社/メーカ…

北京なるほど文化読本

編者の千田大介さんよりご恵贈いただきました。ありがとうございます。北京なるほど文化読本作者: 千田大介,山下一夫出版社/メーカー: 大修館書店発売日: 2008/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るタイトルだけ見るとよくある紹介本のひと…

ハローサマー、グッドバイ

今日は東京日帰り出張。ノートパソコンが大学に置きっぱなしで新幹線で仕事ができず(涙)、おかげで読書ができた。ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)作者: マイクル・コーニイ,山岸真出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/07/04メディア: 文庫購入…

ザ・ロード

ザ・ロード作者: コーマック・マッカーシー,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/06/17メディア: ハードカバー購入: 9人 クリック: 184回この商品を含むブログ (175件) を見る子どもができてから、映画とか小説とかの“親子もの”には滅法弱くなっ…

岡山県新見市の玄賓僧都伝説

原田信之先生よりご恵贈頂きました。ありがとうございます。 原田信之「岡山県新見市の玄賓僧都伝説」(『新見公立短期大学紀要』第28巻、2007) 平安初期の法相宗の高僧である玄賓の研究の一環として、彼が隠棲した現在の新見市に残る伝承を調査したもの。…

駿河城御前試合

駿河城御前試合 (徳間文庫)作者: 南條範夫出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2005/10メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 131回この商品を含むブログ (132件) を見る『シグルイ』の原作。全部で11試合行われたうちの第1試合(「無明逆流れ」の章)がマンガと…

虐殺器官

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/06メディア: 単行本購入: 26人 クリック: 759回この商品を含むブログ (339件) を見る“虐殺機関”ではなく“虐殺器官”。チョムスキー派の言語理論、ネットワ…

古典キャラクター論の可能性

『アジア遊学』No. 108の特集は「古典キャラクター論の可能性」だったりする。アジア遊学 NO.108出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2008/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見るここに収録されているいくつかの論文で『テヅカ・イズ・デッド …

人類は衰退しました(2)

ああ、明日は朝一で授業。しかもちび1号の入学式とかぶっているよ(涙)。人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)作者: 田中ロミオ,山崎透出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/12/19メディア: 文庫購入: 26人 クリック: 632回この商品を含むブログ (322件) を見…

『遊仙窟』に始まり仏伝に終わる

石井公成「『遊仙窟』に始まり仏伝に終わる ―定家本『伊勢物語』の構成―」(『駒澤大学 佛教文學研究』第11号、2008年3月) 石井公成先生よりご恵贈いただきました。ありがとうございます。この論文に限りませんが、石井さんの日本文学関係の研究を読むと、…

『寝屋長者鉢記』について

大前友香「『寝屋長者鉢記』について」(『花園大学国文学論究』第35号、2007年12月) 大前友香さんからご恵贈いただきました。ありがとうございます。大前さんは国文学科の卒業生で、卒論が優秀につき、学科の学会で発表し(デビュー戦を見に行く参照)、紀…

hi-2008に向けて (2)

「hi-2008に向けて」の続き。小形さん(id:ogwata)が「「束縛」という視点について (1)」の続きを書かれています: 「束縛」という視点について (2) 「束縛」という視点について (3) 小形さんの「束縛」観が徐々に明らかになってきました。私の考える「束縛…

文徳天皇陵と保田與重郎邸

ちびを幼稚園に送った帰りに、前から気になっていた文徳天皇陵に参拝してみた。今住んでいるところの周辺には、天皇や皇族の陵墓がやたらたくさんある*1。天皇陵だけでも、通勤・通学路あるいは散歩程度で行けるところに、文徳、光孝、宇多、村上、円融、一…

鹿男あをによし(([asin:434401314X:detail]))

テレビの方は観ていないが、あらすじを耳にして興味を持って読む。微笑ましいファンタジーである。さらっと読めてしまって少々あっけなかったが、なるほど人気が出るのもわかる気がする。と同時に、自分が住んだり、しょっちゅう出かけたりするところが、こ…

Self-Reference ENGINE(([asin:4152088214:detail]))

読んだ。タイトルがイイ。でもおもしろかったか?と言われると微妙。natural computingみたいなものが出てくるメタメタした内容(作者は複雑系の研究をしていた人らしい)。帯で飛浩隆氏が「爆笑ソラリスジョーク集」と書いているが、レム師つながりで言うな…

探偵小説と記号的人物(([asin:4488015212:detail]))

とりあえずざっと読んだのでメモ。一般キャラクター論に関連するものなので、いずれきちっと読まねばならないかもしれない。この本はタイトル通り探偵小説に関するものなのであるが、「記号的人物」に「キャラ/キャラクター」とルビがふられていることから…

零式(([asin:4150308772:detail]))

なかなかおもしろかった。要するに山口貴由マンガの小説版、と言えば、そんなに印象にずれはないと思う。 3人の無者*1が、旋風のように消える――否―― 目の前にいた。 低く構え、一呼吸。 鞘に入ったままの倭刀(カタナ)――そのまま繰り出す鬼神の猛攻、修羅の…

象られた力(([asin:4150307687:detail]))

この手の小説はどうしても設定を重視してしまうところがあるのだが、この本はなんつーか小説として(文を読むのが)おもしろかった。ジャンル的にはSFらしいが、トドロフ先生*1の言うところの「幻想文学」に近いのかも。設定の好みは「デュオ」と「夜と泥の…