哲学・思想
京大人文研のCOEの夏のイベント「2005年度東アジア人文情報学サマーセミナー」で「XMLプログラミング入門」みたいな講義と実習をしてきた(資料)。京大の院生を中心とした受講生の皆さんに、東洋学の様々な方法論とコンピュータにおけるデータ表現や処理と…
前からずーっと欲しかったけど、お金がなかったり、お金ができたらできたで絶版になってたりで、なかなか買うことができなかった井筒俊彦先生の著作集をとうとう手に入れた。じゃじゃーん。うれしい。 井筒俊彦と言っても、花大生のほとんどは知らないかな。…
最近いくつか、少林寺拳法関連で読んだり観たりしたので、まとめて感想など。 まず、開祖の著作を2点: 少林寺拳法奥義(1975) 少林寺拳法入門(1977) こう言っちゃなんだが、どちらも内容はあまり変わらない (^_^;; 前者が「奥義」で後者が「入門」という…
奥会津書房から『会津学』創刊号が届く。院生時代に徳一研究に行き詰まりを感じていた頃、東北学へ〈1〉もうひとつの東北からに出会って以来、その趣旨に全面的には賛成できないながらもずっと「東北学」を追いかけ、東北文化友の会にも参加してきた(本を買…
キリスト教ゲームが集結したカンファレンスという記事で知ったのだが、Christian Game Developers Conferenceというカンファレンスがあったらしい。前々から仏教+道教のゲームを作りたいなぁなどと言っていたので、こういう大規模?な催しがあるのはうらや…
野火迅『仏鬼』 北條さんご推薦。日本中世史、仏教思想史などのレベルが小説にしてはけっこう高くて(もちろん、小説としての限界みたいなのはあったけど、まあその辺は目をつぶって)、なかなかおもしろかった。でも、最後の明恵との問答はちょっちしょぼい…
私が一部関わった『日本史の脱領域』と『インド哲学仏教学への誘い』(前にここでも紹介した)だが、前者が増刷、後者が重版したという連絡が最近相次いであった。売れない本を書いているという自覚があるため、素直にうれしい (^_^;; しかし、両方とも共著…
ブランディ・ユエン監督少林寺 達磨大師 仏教色の強い武侠映画、みたいなコンセプトで作られているが、とにかくあらゆるものが中途半端でB級のにおいをまき散らしていた (^_^;; この手の映画に仏教学的な厳密さなんてのは求めないが、中途半端なインドロケ、…
6月11〜12日は、久しぶりの泊まりの出張だった(ちびが小さいので、たいてい日帰り)。 11日には我らが母校 (^_^;; の早稲田大学東洋哲学会の第22回大会へ。しかしその前に、腹が減っていたこともあり、大会が始まる時間ではあったが、どこかで飯を食いに行…
森巣博『無境界の人』(小学館、1998) カルスタが流行っていた頃に話題になっていたので買ったものの、今まで放置していた。今日、奥さんが熱を出して寝込むという緊急事態の中、何となくページを繰り始めたら、最後まで読んでしまった。 著者もそう自己規…
そこら中でニュースになっているが、ヨハネ・パウロII世が亡くなった。1978年からローマ法王だったというので、私が教会に通っていた頃には法王だったんだなぁ。 世の中にはヨハネ・パウロII世がやってきたような世界平和とか救済とかそういうことを宗教の本…
こんな告知が流れてきた。 ■映画&ラウンド・テーブル「ジャック・デリダへのオマージュ」 日時:4月16日(土)16時 場所:東京日仏学院 エスパス・イマージュ 入場無料・同時通訳付き 1)『NOM A LA MER』(2004、サファー・ファティ監督、サファー・ファテ…
中西準子『環境リスク学—不安の海の羅針盤』 前の続き。非常に興味深く読んだ。計算する際の仮定だとかモデルだとかにこだわりだすと色々文句を言いたくなるのだろうが、それはそれ。基本的な考え方は納得する部分が多い。 単なる思いつきだが、環境リスク学…
今日(というか、昨日)は日帰り東京出張。やっぱこれ、しんどいっす (^_^;; 午前中からINBUDSの仕事。思えば、こーゆー人文科学とコンピュータ的仕事をするようになったのは、10年以上前のINBUDS Hackからであったなぁなどと思いながら作業をする。その間に…
インド哲学仏教学への誘い(大東出版社) 分担執筆をした本が出版された。編集が菅沼晃博士古稀記念論文集刊行会とあるように古稀記念論集なんだが、他の似たような企画と異なり、研究入門になっている。いいアイデアだと思う。 他の執筆者のをぱらぱら読ん…
前回の続き。 和己玲子さん(関係ないけど、京都にお住まいで、映画が好きで、しかもちびちゃんがいらっしゃるみたいで、妙に親近感が (^_^;;)の「もう牛を食べても安心か」の書評(4)経由で、中澤港さんの書評:福岡伸一「もう牛を食べても安心か」(文春…
今日はいろいろぶらぶらして疲れた一日であった。 午前中は税務署へ確定申告。〆切前日ということでこみこみだったが、事前にWebで作成しておいたので実質15分ぐらい並んだだけですんだ。便利になったもんだ。帰りしな、前から気になっていた最澄のお母さん…
神戸学院大学 地域研究センター 文化人類学分野の講演会?(文化人類学がらみだったとは、会場で初めて知った (^_^;; というか、このイベントの性格が未だよくわかってない)で、「人文学のアポリアを乗り越えるために:人文工学の可能性」というこっぱずか…
福岡伸一 もう牛を食べても安心か(文春新書416) 内田先生のブログで発見、速攻買い。昨日の朝日の書評でもとりあげられていたが、確かに「狂牛病の本」という評価をされてしまうのはちょっともったいない、生命とは何かについていろいろ考えさせられる(と…
韓国の大学みたいに背後に山をいだく広島市立大学で開催された情報処理学会第65回人文科学とコンピュータ研究会に参加するために、広島に行ってきた。 広島というのは、新幹線で乗り換えたぐらいの印象しかない(大阪に住んでた小さい頃、行ったことがあるか…
野村育世『仏教と女の精神史』 現在、彌永さんら主催のメーリングリストで議論しているところなのではっきりとした感想は書けないが、自分も仏教の差別思想と言われている五姓各別説を研究しているので色々示唆が多かったものの、野村氏が自身の研究を「心性…
じんもんこん:-)2004が終わった。今回はじめて、二日間みっちり参加した。ご近所ということもあり、花大からはうちのゼミ生+それ以外の学生あわせて10人ぐらい参加したので、その面でもよかった。特にゼミ生にとっては、最先端の刺激的な発表に触れることが…
スタニスワフ・レム(沼野充義訳)『ソラリス』(国書刊行会、2004) ハードSFの古典『ソラリス』の、ポーランド語原典からの新訳である。かつて読んだ、誰もが知ってる早川文庫版はロシア語訳からの重訳だったそうで、原稿用紙40枚分ぐらい削除されていたそ…
タイトルは「2004金剛大学校国際仏教学術会議」と読む。金剛大学校は、温泉の町ユソン(儒城)から1時間ぐらい?の山中にある仏教系大学。宗派は「天台宗」と言うが、所謂天台宗とは違う、最近できた病気を治したりする宗派らしい。まあ、今回の学会は、言わ…
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20041009i513.htm その仕事に、特にエクリチュール論に大きなインスピレーションをもらっていたので、ちょっとショック。しかし、大きなショックではない。差延の静寂へと旅立たれたのであろう、安らかであれ。
忙しくて目が回りそうなくせに、今日からウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』(『論考』『青色本』読解、思ひ出の叢書ウニベルシタス版、岩波文庫の野矢さん訳)の読書会を始めた。昔は全然歯が立たなかった本が、今ではけっこうすらすら読めるのが驚きで…
おもろい記事: 言語は思考を決定するのか? 当該論文とこのタイトルはちょっと離れているような気もするが、読んでみたい。
ピエール・ノラ編『記憶の場―フランス国民意識の文化=社会史〈第1巻〉 対立』 全部読んでいないんだが、勉強会もやったことだし、感想を。 要するにノラが意図したことは、現代の諸問題に対して歴史学(に代表される人文諸学)が機能していないという危機感…
河田直樹『数学的思考の本質 数理の窓から世界を見る』 「数学は現代社会の見えざる統治者である」なんて刺激的な帯に誘われて買ったはいいが、いまいちだった。こういっちゃ何だけど、予備校の先生の趣味が昂じて本を出しちゃった、みたいな感じ。いくつか…
京都文化博物館の白隠展に、最終日すべりこみで行ってきました。ちび連れだったんで禄に見られなかったけど、これだけの作品が一挙に見られるのはすごいの一言。正統的な?禅もしくは仏教のテーマ(祖師とか)に偏っていた感があり、布袋におかめとかの漫画…